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カテゴリー:思想
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『日本式正道論』第七章 芸道
第七章 芸道 芸道とは、芸能・技芸を日本独自の形で体系化したものを言います。 伝統の上に立ち、広く技術を伝承する分野において芸の道が現れます。そこでは芸の修行が思想を生み、日常生活の場において如何に生かし… -
『日本式自由論』第三章 室町時代・安土桃山時代
第三章 室町時代・安土桃山時代 本章では、室町時代と安土桃山時代における自由を見ていきます。 第一節 中世仏教 中世仏教においても自由の言葉を見ることができます。 一休宗純(1394~1481… -
『日本式自由論』第二章 鎌倉時代
第二章 鎌倉時代 本章では、鎌倉時代の文献に現れる自由を見ていきます。 第一節 御成敗式目 鎌倉幕府の基本法典である『御成敗式目(1232)』には、自由の用例が数多く示されています。 [四条… -
確定的な過去と未来の狭間で 劇評:KAKUTA『愚図』
撮影:相川博昭 劇作家・演出家の桑原裕子が主宰するKAKUTAの新作『愚図』は、『痕跡』で桑原が第18回鶴屋南北戯曲賞を受賞(2015年)後、初となる長編作品である。ひき逃げ事故に遭い、その後に失踪した少年。家… -
『夢幻典』[拾式] 連環論
連環理が示された。 ここに示された。 しかし、これを鵜呑みにしてはならない。 究極の典拠は存在しない。 原理的に存在しない。 根拠の根拠は、底が抜けている。 だからこそ、根拠… -
『夢幻典』[玖式] 蛍光論
誰かが言った。 一を僭称する神がいないのならば、すべてが許されていると。 そのとき、意味が問われている。 許すとか、許さないとか、そういった意味の次元が問われているに過ぎない。 だから、一を… -
『夢幻典』[捌式] 無常論
世界は、はたして有るのだろうか。 この問いに肯定的に答えられたとしても、 世界は有り続けるのかという問いに対しては、 別種の難しさが生じてしまうだろう。 その難しさゆえに、世界は続くとも… -
『夢幻典』[漆式] 心身論
自己は心身とは異なる。 心身は、自己ではない。 心身は、五蘊として示される。 それは、色・受・想・行・識の五つである。 色蘊とは、身体および物質のことである。 受蘊とは、感受作用… -
≪木下元文の読書感想文≫ 中野剛志『富国と強兵 地政経済学序説』
今回は、評論家・中野剛志さんの『富国と強兵 地政経済学序説』を読んだ感想について書いてみます。 地政経済学とは? 本著は、およそ25年におよぶ著者の探究の結果たどりついた「地政経済学」について書かれたも… -
『夢幻典』[陸式] 縁起論
世界は苦しみに満ちている。 その認識に至っている者がここに居る。 その認識に至っていない者は、ここから去れ。 この認識に至らずして、ここに居る意味はなし。 世界には、苦しみが満ちている。… -
『夢幻典』[伍式] 輪廻論
自己についての問い。 自己は身体と無関係である。 自己は性質と無関係である。 自己は記憶と無関係である。 そして、自己は世界と無関係である。 それゆえ、自己は世界を超えている。 … -
『日本式正道論』第六章 町人道
[toc] 第六章 町人道 町人道は、江戸の町人に由来する思想です。 幕藩体制下における経済活動の高まりとともに、町人の間に独自の生き方を模索する動きが生まれました。具体的には、正直・信用・倹約… -
『夢幻典』[肆式] 中空論
有と無の思想が示された。 ここに空の思想を示そう。 有と無の繰り返しを、空の思想によって示そう。 有と無は、互いを否定し、それによって互いを肯定する。 互いを拒絶することによって、互いを… -
『日本式自由論』第一章 奈良時代・平安時代
第一章 奈良時代・平安時代 本章では、日本の歴史において日本人が書き記した文書中の「自由」の使用例を見ていきます。まずは、奈良時代と平安時代における自由です。 第一節 六国史 奈良・平安時代… -
笑えない悲喜劇 劇評:東京デスロック『亡国の三人姉妹』
photo by bozzo 東京デスロックが『かもめ』に続いて、チェーホフの『三人姉妹』を多田淳之介の構成・演出で上演した。『가모메 カルメギ』と題した『かもめ』は、韓国のDoosan Art Cen… -
『夢幻典』[参式] 沈黙論
沈黙。 沈黙を沈黙と語るなり。 沈黙を沈黙と語らぬなり。 語らぬとして、語るなり。 故に、それによって、語らぬことを示すなり。 有と無と思想が語られた。 無において、零から一が生… -
『日本式自由論』序章 自由という言葉
【目次】 序章 自由という言葉 第一節 日本語の自由 第二節 二つの系譜 第三節 自由の起源 序章 自由という言葉 自由について。 自由という言葉について 第一節 日本語の自由… -
『夢幻典』[弐式] 無我論
無。 無の叫び。 無いことの叫び。 無いことゆえの叫び。 それは、有の沈黙。 ゆえに、叫び無し。 無が有る。ゆえに、無が無い。 ある論理体系では矛盾と見なされる論理。 こ… -
『日本式正道論』第五章 武士道
【目次】 第五章 武士道 第一節 和歌 第二節 説話物語 第三節 軍記物語 第四節 家訓 第一項 北条早雲 第二項 黒田長政 第三項 本多忠勝 第五節 甲陽軍鑑 第六節 兵法家伝書 … -
『夢幻典』[壱式] 有我論
或るものが有ること。 有る叫び。 有ることの叫び。 有ることゆえの叫び。 言葉という複雑な仕組みの成立。 その成立の前後を無視して、ここに語られる。 有ることを讃える叫びが叫ばれる…