日本人、土壌を失うような生き方をしている
最後に、早稲田大学名誉教授の加藤諦三先生の著書『格差病社会 日本人の心理構造』のあとがきからアメリカ型の構造改革を批判し、日本人として頑張り抜くべきだと説く一文を紹介して終わりたいと思います
日本人はいま、日本人の土壌を失ってしまってしまうような生き方をしている。この本で私は「原点を忘れるな」と言いたかった。
私たちは、お米を一粒ずつつくるようなコツコツした仕事をする農耕民族の特徴を失った。しかし騎馬民族の強さがない。
アメリカ人は、イギリスからアメリカの大地に来て、「ここで頑張らなければ」と思ったであろう。
今の日本にはそれがない。
実はグローバリズムの波が押し寄せているいまこそ日本は、日本人として生きるべく頑張らなければならないときなのである。
アメリカ人が、イギリスからアメリカの大地に来て、「ここで頑張らなければ」と思ったように、今の日本人は「ここで頑張らなければ」ならない。
それをすべて、グローバリズムというアメリカ主義に合わせて生き延びようとしている。
福沢諭吉は「一身独立なくして、一国独立なし」と説きました。それになぞらえていうならば、現代の日本は一人ひとりが「日本人として頑張らなくてはならない」という強烈な自覚なくしては戦後レジームの脱却などは到底かなわないのではないでしょうか。
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