“パヨク”ってなんだ? 最近目にするネットスラング解説
- 2016/4/20
- 社会
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自縄自縛の自爆
警戒パトロールの網にすぐにひっかかったのが、日本共産党の地方議会議員。デモ行進で掲げられるプラカードが、息子のデザインだとデモ風景とともにブログで自慢しました。不惑を越えたその息子は「しばき隊」の一員を名乗る匿名アカウントから、画像入りで「作品」を自慢していました。見まごう事なき同一作品で、市議のプロフィールから個人名が特定され、勤務先も割り出され、勤務先の公式サイトから彼の名前が削除されます。
極めつけは新潟日報の支局長まで務めていた報道部長。やはり「しばき隊」の一員で、Twitterの匿名アカウントから、人権派弁護士へ暴言、中傷を繰り返していたところ、弁護士の機転により実名を特定され公表されます。「酒に酔った上でのことで、仕事のストレスも加わり」と釈明したそうですが、
「(略)このブス!お前の赤ん坊は豚のえさにするんだから…。 で、お前とダンナが、その豚を喜んで○べるのな。そりゃ美味しいよ。お前の子ども○った豚だもん! お前とダンナ? うなぎの餌(略、○内には同じ漢字がはいります)」
といった、伏せ字にしなければ正視できない暴言や脅迫を繰り返していたことが判明し、新潟日報には数百件の抗議が寄せられ無期限休職の末、退職します。
オウムに通じる病理
すべて「公開情報」。おおよそ1ヶ月の間に、彼らが得意げに使っていた手法で、自らが追い詰められていきました。ただし、ここまでなら「しばき隊」に限定された行動様式として、オウム真理教のような集団の病理をそこに見つけたとしても、パヨクが左派全体を指す言葉としての定着はなかったことでしょう。ところが時を同じくして、左派による自作自演の自爆が、公開情報から次々と発掘、発覚していきます。
「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」を立ち上げた編集者らは、先の「はすみとしこ」のイラスト集を「ヘイトを助長する」と発売中止を呼びかけました。ところが会の発起人の一人は、かねてより「アベ、ずっと呪ってやる! ふざけるな!! 」とTwitterで憎悪をむき出しにしていました。ヘイトスピーチの邦訳は「憎悪表現」です。
シンクロする脱力感
精神科医でタレントの香山リカ氏は、「ヘイトスピーチに反対」の立場から、銀座のど真ん中で中指を立て「ブタ野郎、死ね!」と絶叫して見せる姿がYouTubeで拡散されています。国会で「ヘイトスピーチ」への規制を求める民進党国会議員の有田芳生氏は、Twitterでネトウヨを「ゴキブリ」と悪罵し、さらには在特会のかつての代表を名指しで「存在そのものがヘイト」と生存権すら否定してみせます。
「ヘイト」に反対しながら「ヘイト(憎悪)」を隠しもしません。公開情報で嫌がらせをしたら、同じ手口でいたぶられ、匿名アカウントなのに個人を特定できる情報を拡散し続け、まるで「天に向かって唾を吐く」の実写版なしばき隊と重なりますが、みなヘイトスピーチに反対し、護憲派で脱原発、安保法制に反対の左翼的立ち位置。そんな隙だらけな姿と「パヨク」の脱力的な語感がシンクロし、「ネトウヨ」と対を成すレベルの、左翼の愛称として定着します。
当のパヨクはこの呼称を嫌い、この単語を使っただけで「偏向的」「差別主義者」「ネトウヨ」と、論理的整合性など一切無視してレッテルを貼り攻撃開始。ところがかなりの確率で自爆し、ネットニュースとして拡散され、加速度的に「パヨク」の認知が進む姿は、自業自得というより自作自演です。
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