「サブカルvsオタク」の争いは岡田斗司夫が悪いことにしないと、すごく怒られる件

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http://www.nicovideo.jp/watch/sm1680289

 まずは、上の動画を見ていただけるでしょうか。
 十五分ほどのモノですので、お忙しいようでしたら本稿を読みながらでもご覧いただけると幸いです。
 ——と言いつつも、この動画についてはさておき……。

 目下、「サブカルvsオタクの争い」というものがあったか否かに関して、ツイッター界隈で話題になっております。

町山智浩・告知用?@TomoMachi
オタク対サブカルという本来はなかった対立項を無理やりデッチ上げたのはまったくロック的感性のないオタクアミーゴスの連中ですよ

竹熊健太郎《一直線》?@kentaro666
@makotoaida サブカルの短縮語を流行らせた中森明夫氏はアイドルオタクで、『漫画ブリッコ』と言うロリコン漫画誌で「おたく」の差別用語を提唱し、オタク読者の総スカンを食らって連載を辞めた後、朝日ジャーナルの「新人類の旗手たち」に登場して「新人類」として文化人になりました。
 「新人類」はアイドルや漫画・アニメ・特撮と言ったサブカルを現代思想用語でインテリ的かつオシャレに語るというスタンスでブームを起こし、実際にオタク活動を行っていた岡田斗司夫氏らはブームに乗れなかったのでひがんでいたのです。
 しかし90年代になって新人類の退潮とともに岡田氏らがマスコミに躍り出た途端、中森氏らサブカルを攻撃し始めたのです。私は両方と面識がありましたから様子を間近に見ています。サブカルとオタクは同根で、全共闘の内ゲバ同様、サブカルオタク世代の内ゲバに過ぎません。

 以上のように、この話題は町山智浩さんと竹熊健太郎さんが「本来、そうした争いがなかったにも関わらず、岡田斗司夫が私怨でそうした対立構造を捏造したのだ」といった主張をしたことがきっかけだったようです(町山さんの発言にある「オタクアミーゴス」というのは95年に結成された岡田さん、唐沢俊一さん、眠田直さんの三人によるオタク芸人ユニットです)。
 しかし……一読して竹熊さんの発言ってわけがわかりませんよね。
 呆れたように、以下のような突っ込みをする人も見られました。

つまり中森明夫がオタク差別を作り出して自分らだけオシャレサブカルやろうとしてたのを岡田斗司夫がキレて攻撃して対立が深まったと。いやまあそれはそうなるわな……。

 ぼく自身、竹熊さんのファンであり、町山さんにも必ずしも悪い感情を持ってはいないのですが、それにしても本件については非道いとしか言いようがない。「サブカル」陣営の発言がそのまま、彼らの誤りの実証になっているという「自爆芸」の様相すら呈しています。
 この、「サブカル」陣営の「オタク」陣営に対するナチュラルで頑迷な「ウエメセ(上から目線)」は一体、何に端を発するものなのでしょう?

 ——いえ、しかしその前に、こうした界隈に疎い方にしてみれば、「そもそもオタクとサブカルってどう違うんだ?」といった感想を抱かれるかも知れません。まずはそれについて、簡単にお答えしてみましょう。
 いささか乱暴ですが、以下のようなカテゴライズが、一つには可能であるかと思います。

 オタク:ノンポリ
 サブカル:左派

 即ち、「サブカルvsオタクの争い」というものは、「左派vsノンポリの争い」であると換言できるのではないか……ということです。
 ——いえ、関心を持っていただきたくていささか乱暴な結論を、先に書いてしまいました。もちろんこれは極論です。以下、多少詳しくご説明して参りましょう。
 そもそもこの「サブカル」という言葉ですが、もしこれを「サブカルチャー」と呼ぶとするならば、そこには「下位文化」といった意味しかありません。しかし「サブカル」と略された言葉を使う時、そこには何とはなしに独特のニュアンスが生じます。具体的にはロック文化であったりドラッグ文化であったり、ニューエイジ、ヒッピー文化であったり。まとめてしまえば、左派的と言っていい、70年代的なカウンターカルチャーをベースにした文化が「サブカル」であると、まず考えて間違いがいないように思います。
 翻って「オタク」となるとアニメ、漫画などの「児童文化」の中から突然変異的に生まれ、近年の新しい文化であるところのゲームやネットコンテンツなどを産み出し、「萌え」に代表されるような独自の進化を遂げた文化の一群、とでもいうことになりそうです。
 つまり、「サブカル」も「オタク」も「(価値中立的な言葉としての)サブカルチャー」の一カテゴリーであり、だから竹熊さんの「内ゲバ」という表現も一面の真理ではある。しかし、それぞれが独特のニュアンスを持ち、それぞれの独自性を持っているのもまた事実である、というわけですね。

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西部邁

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