「ネトウヨ」と「行動する保守」
- 2015/1/6
- 社会
- feature4, WiLL
- 2,510 comments
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狭義のネット右翼
だが「保守派」は、インターネット全般に対して根拠なき希望を抱いているように見える。インターネット空間のなかで「保守派」から発せられる言説やコメントが拡散されると、まるで自分たちの見解がインターネット空間の若い人々に理解され、支持されていると錯覚する。だから「行動する保守」とそれを支持するような粗悪なネットの人々について、これまで激しい攻撃をすることを控えてきた。
しかし、インターネット空間はもはや若者だけの空間ではない。そしてネット空間で拡散される「保守派」の言説の多くは、ヘッドライン(タイトル)だけが簡単に使われ、排外主義的なネタの一部として消費されているに過ぎない。
「行動する保守」とそれを支持するようなネット空間の住人こそ、世論から批判されるに足る「狭義のネット右翼」と呼ぶべきである。韓国政府の常軌を逸した行動や中国政府の帝国主義的な軍拡、対日強硬姿勢には断固としてNOを言うべきであるが、それは「狭義のネット右翼」が好む「差別的言説」とは根本的に違う体系的なものだ。
彼らは「保守派」の方向を向いて保守派に理解を示す「お客さん」のように見えるが、実際には「保守派」の拡大や市場にはほとんど影響を与えていない。彼らは「保守派」の示す理論的な韓国や中国への対抗、あるいは慰安婦問題や靖国問題への雰囲気のみを自分の都合の良い差別的な言説を補強するために利用しているだけであって、保守派の言説を理解しているわけではない。
「狭義のネット右翼」への攻撃が保守派全体への攻撃として使われている以上、彼らの存在はむしろ穏健で温和で平和的な「保守派」にとって足枷でしかなく、部分的には障害にすらなっている気がする。
「あんな連中(行動する保守)とは一緒にされたくない!」という言葉が、「保守派」のなかから徐々に大きな声となり始めている。
「保守派」の名誉や穏健な「ネット保守」、あるいは平和で知的な日本の未来のためにも、実は「保守」とは全く異質の存在である「狭義のネット右翼」と「保守」を分離し、場合によっては彼らを諫めることが必要なのではないだろうか。
この記事は月刊WiLL 2015年1月号に掲載されています。他の記事も読むにはコチラ
コメント
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古谷さんの定義だと、Willは非フジ産経グループ、自民党的出自なので、スタッフも読者もネトウヨということなのでしょう。過激派ネトウヨ(在特会)と同じ扱いですか…(笑)
ポリタス「ネット右翼」はなぜ沖縄の米軍を擁護するのか?
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ネトウヨ、ネット右翼、
邪魔に思っている達がネガキャンに必死ですな。
何故かというのは、まぁ普通の間隔の人が考えればわかることですけどね。