死に至る道「移民政策」もうここまで進んでいる!

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※この記事は一般公募によりご寄稿いただきました。

「日本の景色は一変」

 移民受け入れへの舵は既に切られている――。そう指摘しても「安倍政権がそんなことをするはずがない」「あくまで外国人労働者、外国人財だ」とその事実を認めようとしない人も多い。
 だが実際にはかなりのスピードで下地が出来上がってしまっている。二〇一四年に入って急激に舵の切られた、移民に関する動きをまとめてみたい。

〈外国の企業・人が、最も仕事をしやすい国に、日本は変わっていきます。そのとき社会はあたかもリセット・ボタンを押したようになって、日本の景色は一変するでしょう〉(二〇一四年一月二十二日・世界経済フォーラム年次会議冒頭演説)

 この総理の宣言通り、この一年で日本の景色を一変させかねない政策や方針が次々検討・決定された。そのスピードは国民が議論する暇さえ許さないほどだ。すでに次のような法律改正案が可決されていることをご存じだろうか。

〈高度な専門知識や技術を持つ外国人の定住を促す出入国管理法改正案が十一日、参院本会議で可決・成立した。日本での永住権を取得するまでの期間を現在の五年から三年に短縮する。
 経営者、研究者、技術者といった「高度人材」に日本に住んでもらい、経済成長や国際競争力の強化につなげるねらいがある。外国人が永住権を得るには原則十年以上日本で暮らす必要があるが、高度人材の場合は五年以上となっている。改正法ではこの在留期間をさらに緩和し、配偶者の就労や親の帯同も認める〉(朝日新聞サイト、六月十一日)

 高度人材とは、日本経済や研究の発展に寄与することを期待し、官民を問わず法務大臣が認めた機関での活動をする者に対し、職歴や年収(三百万円以上)などをポイントで評価。一定の点数を満たした場合に認められるという。

 確かにこの法案で日本にやってくる高度人材の人数は「小規模」だろう。この法改正だけでは「労働者が押し寄せる移民」に全面的に舵を切った、とは言い切れない。ただし配偶者や親、使用人の帯同を認め、わずか三年の滞在で永住権を与え、無制限の滞在、つまり定住を促している側面は指摘しておきたい。

 またこれから述べるように、入管法改正以外にも移民政策につながりかねない委員会提案や政府方針が次々出ていることを考えれば、楽観視できない状況ではある。あとで振り返った時に「あの法改正が端緒だった」となる可能性はある。

 当初建設業などでの人手不足を補うために拡充が検討されていた外国人実習生についても受け入れ拡大の方針が出されている。

〈途上国などの労働者を実習生として最長三年間受け入れる「外国人技能実習制度」について、法相の私的懇談会「出入国管理政策懇談会」の分科会は十日、優秀な実習生に限って受け入れ期間を最長五年程度に延長することや、実習の対象業種を拡充するよう求める報告書をまとめ、谷垣禎一法相に提出した。
 政府は今後制度化に向けた検討に入り、関係法令の改正案の早期の国会提出を目指す。
 また、実習対象業種を現在の農業や漁業、建設業など七分野六十八職種から拡充することも提言。自動車整備業や林業、介護、総菜製造、店舗運営管理といった業種を列挙し「途上国側のニーズも踏まえて見直しを検討すべきだ」とした。〉(毎日新聞、六月十日)

 当初、「震災復興や東京五輪対応につき建設業が人手不足」との理由で外国人実習生の受け入れ拡大が検討されていたはずが、あっという間に別の業種にも広がりそうな見込みだ。
 

「ドリルは最速で回転」

「成長戦略の改定に向けて、最速のスピードでドリルを回し続けていく」との総理の言葉の通り、国民の情報収集・精査が追いつかないほどのスピードで事が進んで行く。

 かねてより、自らを「日本の岩盤規制をぶっ壊すドリルの刃」と言い続けて来た通り、その刃はフルスピードで回転し、次々と「外国人労働者受け入れ策」の議論が積み上げられていく。特に「戦略特区」は実験場の様相を呈している。

〈ANNが入手した成長戦略の素案によると、(中略)また原則認められていない外国人の家事支援も国家戦略特区では受け入れを可能にすることや、中長期的に外国人労働者の受け入れ態勢を検討する司令塔機能を政府に設置することが柱となっている〉(テレ朝ニュース、六月十一日)

〈中長期的に〉受け入れるとなると、もはや「一時的に力を借りるだけで移民ではない」との指摘は当てはまらなくなる。

 また、外国人の家事支援という点については「家庭の中にまで外国人を入れるのか」と驚かれる向きも多いことだろう。「女性をサポート」「女性の社会進出を」、あるいは「成長戦略」というお題目で、家事まで外国人に担わせようという発想には驚きを禁じ得ない。
 だが特区を率いる指導者は受け入れに大賛成のようだ。

〈大阪市の橋下徹市長は十五日、政府が関西圏で、外国人労働者を家事サービスの分野で受け入れる方針を固めたことを「少子高齢化の時代で外国人の力を借りざるをえない。体制を整えてどんどん受け入れる」と歓迎した〉(朝日新聞サイト、六月十五日)。

 具体的には、家事代行業者が外国人を雇う場合に新たな在留資格を出すことになる。家事代行サービスの市場規模は一千五百九十億円(経産省、野村総研試算、二〇一〇年)で、成長分野だという。業界最大手はダスキン。成長戦略の素案をまとめた産業競争力会議のメンバーである竹中平蔵氏が会長を務めるパソナの関連企業にも家事代行業を請け負う「パソナライフケア」がある。

→ 次ページ「移民賛成は一・二%」を読む

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西部邁

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コメント

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  1. 2014年 12月 22日

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