フラッシュバック 90s【Report.25】3月7日「慰安婦問題」が政治的決着する日?~90年代の負の遺産シリーズ~
- 2016/2/23
- 国際, 社会
- 90s, feature3
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国連での対日審査の議題の1つに。。。
その「中2病」で生まれた「慰安婦問題」が今や、国連女性差別撤廃委員会における対日審査に関する条項の1つとなったわけです。
2009年、この審査で「夫婦別姓を認めていない民法の改正」を日本に要望したりしています。この委員会からの勧告が先年の民法改正につながったといえなくもないでしょう。
20年かけて、自ら提示した問題が、国内外における政治的なカードの1枚になったということです。
外務審議官の奮闘
その国際的な見解を決めるための、日本側からの答弁16日に行われました。
そのニュースに関する内容を各紙のURLを貼り付けておきます。
朝日新聞
国連女性差別撤廃委員会における杉山審議官の主な発言
国連委で慰安婦報道言及、外務省に申し入れ 朝日新聞社
産経新聞
国連の女性差別撤廃委、慰安婦問題など議論 3月7日に見解公表へ
杉山外務審議官の発言要旨 慰安婦強制連行に関する国連女子差別撤廃委
朝日新聞だけが、論調としては、「自分たちだけが悪いんじゃない!」といっているようにも見えますが、メディア比較はおいておいきましょう。
いずれの紙面からも伝わるのは、杉山外務審議官が、河野談話を否定することをせず、部分的に引用しながらも、事実関係を押さえ、かつ、「性奴隷」という言葉を否定している点です。
というか、こういう話になるからこそ、昨年末に、韓国との合意が行われたのではないかと思うほど、よくできたタイミングでした。
見直すべきは日本の思い上がり
慰安婦問題だけでなく、90年代の負の遺産のほとんどが、結局、悪い意味での「脱亜入欧」を徹底しようとしたがゆえに、21世紀初頭を迷走することになる要素ばかりでした。
戦争責任論の根本には、どこまでも、日本と西洋列強が肩を並べて、日本が白色人種と世界大戦をやりあったという歴史的事実を誇示したいだけのやましさが見えます。そこには、自分たちが憲法という枠組みに守られているがゆえに、「今度は迷惑かけたくてもかけることはできないからね」というエクスキューズまで用意して、西洋列強と戦った歴史を誇示していることの裏返しでしょう。
西洋をものさしにして全てを図るという習性を直すことこそ、90年代の負の遺産を処理するのに必要な根本処置といえるでしょう。
※第7回「フラッシュバック 90s【Report.26】小選挙区制で崩壊した日本の政治」はコチラ
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