フラッシュバック 90s【Report.8】1998年、「変化に追いつく」ことをあきらめた人々

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さて、Report.7では90年代に花開いたCD文化について、分析してみました。CDの生産数量がピークになる1998年というのは、消費社会の高度化が進む一方で、大きなゲームチェンジが起こり、非常に色濃い影が見えてきた年でもあります。

年間自殺者数が3万人を超えた1998年

下記の表は警察庁が発表している、年間の自殺者数の推移を内閣府がまとめた資料です。
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ご覧いただければわかるように、1997年から1998年にかけて大きく自殺者数が増加しています。バブル崩壊による影響と一般的には分析されていますが、景気回復時期であった、小泉政権の時期でも高止まりし、逆にリーマンショックや東日本大震災以降、数字が下がっていることを見ると、一概に不況のせいだけとは言えなさそうです。

ただ、この問題は、そもそも「どうして人は自殺するのか」という命題と向きあうことになるので、なかなか一筋縄に答えを出すことはできませんが、相関性のありそうなデータを用いることによって、その時代が持ちえた雰囲気ぐらいはわかるかもしれません。

金融ビックバンで高止まりした失業率

90年代前半は村山首相を中心とした革新勢力が政権を握りましたが、90年代後半には自民党による政権に戻ります。その上で、80年代にアメリカやイギリスで行われた金融改革を行います。

これがいわゆる「金融ビックバン」です。戦後は「銀行は絶対につぶれない」といわれるほど、規制されていた業界ですが、不良債権などの問題もあり、金融での競争力を上げるため、「金融ビックバン」では続々と規制緩和が行われていきました。

そのため、銀行や証券会社の倒産が相次ぎ、それに連動するかのように企業の倒産や組織の人員整理「リストラ」が行われていきました。

下の表は完全失業率の推移を厚生労働省の白書より引用してきました。
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一目瞭然ですが、金融ビックバンが行われた1996年以降、失業率は急激に増え、その後、小泉政権下で減少して行くも、リーマンショック以降は90年代後半の水準まで上がってしまっています。
90年代後半の空気感はさらに絶望的でもありました。

→ 次ページ「生活保護がただただ増えていく転換期」を読む

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西部邁

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