祝!深夜の馬鹿力1009回!伊集院はラブコメ作家だった!?ードクター非モテの非モテ教室(その四)
- 2015/2/16
- 文化
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前回までの記事は以下をご覧ください。
・ドクター非モテの非モテ教室(その一)
・君はブスを笑うことが出来るか!? ドクター非モテの非モテ教室(その二)
・伊集院光はダメ男を愛す!? ドクター非モテの非モテ教室(その三)
伊集院の「厨二」的妄想!?
博士:お……お前さんは「男同士の絆」が思われているほど強固なものでも、女性に対して利益を独占するためのものでもないと言いたいのじゃな……しかし、ならばフェミニストは何故、「ホモソーシャル」とか「ミソジニー」とかいった概念を執拗に攻撃しているのじゃ?
妹:それを説明するには伊集院の「童貞系」のネタを見ていくことが必要かも知れないわね……。
助手:ドラマの冒頭じゃないんだから、前回のやり取りを繰り返さなくても……。
博士:うるさい! それよりも早く、話の続きを聞かせてもらおう!!
助手:てか、そもそも「童貞系」のコーナーっての、どういうの?
妹:そうね……番組を聞いている人はわかると思うけど、伊集院のラジオの「コーナー」というのは趣向を少しずつ変えつつ、同じモチーフのものが繰り返し登場してくるの。第二回目で「デブとドブスがコンブリオ」を採り上げたけど、同じ「ブス系」として「ブス1グランプリ」というのがあったり。
助手:ひ……非道いコーナー名……。
妹:そんな中、「童貞系」とでも称するべきジャンルがあるんだけど、これは一時期から性質を大きく変えるようになったのよ。
――というより、「ANN」や「Oh!デカ」などと、「深夜の馬鹿力」とにおける伊集院の顕著な差がここに現れている、と言った方がいいかも知れないわね。
助手:え? 何、その「おーでか」とか……?
博士:伊集院が「深夜の馬鹿力」以前にやっておったラジオ番組じゃな。それぞれ正式タイトルは「伊集院光のオールナイトニッポン」(1988年10月~1990年9月)と「Oh! デカナイト」(1991年3~1995年4月)じゃ*1。
助手:だから博士、何故そんなに詳しいんですか……?
妹:そう、それら番組には名物コーナーとして、「おべんとつけてどこいくの?」という恋愛のワンシーンを妄想するものがあったの。
博士:ふむ、言うなれば「ラブコメ系」。今の伊集院からは想像もできないものじゃな。
以下にその一例を挙げておこう*2。
夜十時。東京ディズニーランドから帰りの地下鉄、シートに並んで座るぼくと奈江。
「楽しかったね」
「ああ」
「でも、ちょっと疲れた」
「はしゃぎすぎなんだよ、お前は」
「うん……ふあぁ……」
奈江は小さくあくびをすると、自分の頭をぼくの肩に「こてっ」ともたせかけた。
そしてぼくがしばらくそっとしておくと、静かに寝息を立て始めた。よっぽど疲れていたらしい。
十分ほど経っただろうか。奈江が、ぼくの肩で寝言を言いはじめた。
「……かおる君……かおる君、ミッキー、ミッキーがいる。ミッキー……」
車内の乗客の視線がぼくらに集まる。彼女の頭を軽くゆすり起こす。
「おい、起きろよ……みんな見てるよ。奈江」
すると、まだ夢の中にいる彼女がつぶやいた。
「んー……大好き……」
ますます視線を集めるぼくら。顔から火が出そうなくらい恥ずかしいのに、何故か嬉しいぼく。
こんなことがあった日にゃあ、頭からガソリンぶっかけてチャッカマンで点火してでも顔から火を出してみせるっ!
助手:い……痛いっスね……。
*1 ただし、これら番組についてはぼく(兵頭)も聞いてはいなかったので、直接の音源に当たっての分析ではないことを、お断りしておきます。
この件について葉書職人として著名な「名もなきリスナー」さんにお伺いしたところ、
「おべどこは普通に「白妄想を垂れ流す」コーナーでした。
もっと言うと、番組的には最初から「こじらせていた」訳ではなく、LF時代はもっとストレートな「馬鹿」「電波」の方向で走ってきたところ、深夜帯のリスナーに黒要素が受けたことと、中二病という言葉がなまじ広まってしまったことでそっちを積み増した、という印象です。」
とのお答えをいただきました(ちなみに「LF」はニッポン放送の意で、「ANN」「Oh! デカ」はLFでの番組でした)。
おべどこは「白伊集院」、つまり「きれいな伊集院」の部分を出したコーナーであり、環境の変化から「黒」い部分が出てきたのではないかとのご意見で、兵頭の分析と近いように思います。
*2 今回もコーナーネタなどについては「深夜の馬鹿力データベース」、「脳汁」、「おべんとつけてどこいくの?」などを参考にさせていただきました。
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