人間の言葉を理解できるロボットの開発と活用

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ロボットが人間の言葉を理解し始めた。ロボットと言っても必ずしも人型とは限らない。その本体はクラウドにあると言ってもよいかもしれない。

ソフトバンクはPepperを6月20日に発売したが、売り出した1000台は1分で完売したそう。Pepperは人の言葉を理解し、人との会話ができる。会話中に相手の表情を観察し、どのように話せば相手が喜ぶかを判断して会話を続ける。

会話の内容はクラウドに保存される。ビッグデータが蓄積されるにつれ、だんだん会話が人間に近くなっていく。人間以上に相手を気遣う話し相手になる可能性もある。それ以外に店の売り場で商品案内をしたり、銀行で電話オペレーターをしたり、利用範囲は急速に広がりつつある。

国立情報学研究所が中心となって2021年までにロボットを東大に合格させるための開発プロジェクトが進行中だ。「東ロボくん」という。今でもすでに大半の私立大学なら合格できるそう。東大に合格できる位の知力・能力を持つロボットがクラウド経由で誰でも利用できることになったら、その影響力は計り知れない。

このプロジェクトでは、予備校の模擬試験を使ってテストを行っている。結構ハンディーをつけたテストの方法である。例えば、ロボットは試験中インターネットには接続していないし、

例えば社会の問題を解くとき、記憶させておいた教科書の内容を理解して答えさせようとしている。もしもインターネットから自由に情報を引き出せるようにしたり、あるいは社会科の問題を解くとき、あらゆる参考書とか、歴史書とか、統計データとか、例えば国会図書館にある資料をそっくりデータ化したものを自由に参照できるようにしたりすれば、ずっと高得点が得られるだろう。それは「カンニング」と言われるかもしれない。

しかし、我々がそのようなロボットを使って何か調べようとしたとき、即座に的確な回答が得られるのであれば、カンニングでも何でも構わないではないか。

IBMのワトソンがテレビのクイズ番組で歴代のチャンピオンを破った。Pepperも東ロボくんも、ワトソンも共通する部分が大きい。この際、巨大国家プロジェクトを立ち上げたらどうか。年間最低でも1兆円を国に出して欲しい。得られた技術は民間に自由に使わせると良い。

年収500万円で5万人雇っても人件費は2500億円でよい。例えば翻訳であれば、翻訳例を片っ端から覚えさせれば翻訳精度は上がる。様々な言語で、海外からの観光客にロボットが案内できるようにすればよい。

どんなときにこの人工知能を利用できるか例を挙げてみる。

(1)就職相談。自分がどのような職に向いているかを教えてもらい、希望する職がそれぞれどんな内容かを教えてもらう。
(2)よろず相談:法律相談、身体的、精神的悩み等、あらゆる相談に対応する。
その対応能力、正確さ、知識の豊富さは、弁護士や医師等をはるかに超える。

こんな人工知能を国民すべてが無料で無制限に利用できれば素晴らしい。人手不足解消どころか、労働時間をずっと少なくし、給料を引き上げることが可能となり、国民の暮らしはずっと豊かになる。

小野盛司

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西部邁

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