ベンチャーサポート税理士法人の森です。
4月になりました。毎年桜の季節は雨が降って、桜を洗い流してしまうような気がするのが僕だけでしょうか?もったいなーと思ってしまいます(笑)
さて、4月1日は税金関係のニュースがたくさんあります。新年度ということで、いくつかの税制改正が実施されます。その中で経営者のみなさまに知っておいていただきたいことは「2つ+α」。
本日は、この「2つ+α」についてお話をしたいと思います。
法人税の実効税率が34.62%から32.11%に減税へ
法人税の実効税率が34.62%から32.11%に下がります。減税の背景には、世界的に見て日本の法人税が高いことがあります。たとえば、韓国の法人税の実効税率は24.2%、シンガポールは17%、中国で25%です。欧米でもフランスが33.33%と高いですが、ドイツは29.55%と30%を切ってきてます。
日本も今後数年間で20%台へ下げるという目標を政府が発表してます。来年の2016年4月の段階で、もう一段階税率を下げることとなります。ただし、減税だけを行えるほど日本の財政状況は良くないのは周知の事実。研究開発減税など縮小されたものもあり、きちんと埋め合わせはしているようです。
消費税増税の延期
2つめは消費税についてです。
もともと今年の10月に8%から10%に引き上げる予定だった消費税ですが、昨年の秋に延期されることが決まりました。これは、消費税を5%から8%に引き上げたことで景気が落ち込んだためです。特に個人消費が落ち込んだことは実感されておられる方も多いかと思います。この延期されるということが法律上は正式に昨日決まりました。
そして、今日からちょうど2年後の2017年4月から10%に引き上げることを予定しているのですが、法律上、「景気を鑑みて」という内容が削除されました。正式に10%にするかどうかは、来年の秋に最終判断されます。このときに景気のことは考えないということです。来年の夏は参議院選挙が控えていますので、万一、景気が悪いとなると一波乱あるのではないかと思ってます。
軽自動車税のアップ
最後におまけとして、軽自動車税の話もひとつ。
軽自動車にかかる軽自動車税は、昨年度までは毎年7,200円でしたが、今年度からは毎年10,800円に値上がりします。日本の新車販売の40%ほどが軽自動車です。たくさん売れている軽自動車への増税が、簡単に税収アップにつながるということもありますが、それだけではないようです。国土交通省は「パーソナルモバリティー」と呼ばれる、1人~2人乗りの単距離移動に向いた車を広めるようとしています。このパーソナルモバリティーの商品化が近づき、軽自動車との差別化を考えているとも言われています。
自動車もまた大きく変わっていきそうですね。
ではまた来月。
コメント
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>ただし、減税だけを行えるほど日本の財政状況は良くないのは周知の事実。
「クニノシャッキンガー」というのは帳簿の上のトリックであり、日本を貧乏にするためのレトリックに過ぎないと思います。
ASREADの方ならここら辺は共通の認識かと思っていたのですが・・・