「女装」が女の子にモテる理由

女って、タイヘンなんですっ!(お化粧編)

「うぁ、女って結構大変なんだなぁ…」
とお思いのそこのアナタ(♂)、残念ながらこれだけではありませんよ(笑)。女の世界にはもう一つ、面倒くさい文化があるのです。

 それは、お化粧。朝、外出する際にいちいちメイクするだけでも一苦労だというのに、その上メイクした状態を日常生活において保つとなると、これは実に大変なことです。

 男性であれば、たとえば飲食店で出されたおしぼりで顔を拭くことだってできますよね(もっとも、最近の若い男性はあまりやらなくなりましたが)。ところが男性と違い、お化粧をしている女性にはそれができません。男性のように気軽に顔をゴシゴシ、というわけにはいかないのです。私などは女装している間、おしぼりで豪快に顔を拭くオジサマを見ていると、つい

「女の苦労も知らないで…いいわね、男の人って」

と心の中で呟いてしまいます(※ちなみに私は、女装している間は心の中の呟きもいわゆる「おねえ言葉」になります)。

 お化粧の中でもとりわけ厄介なのが、口紅。これは面倒ですよ~。とにかく口につけたもの全てに口紅がついてしまいますから。食事の際にはなるべく口紅を落とさないよう、お上品に食べなくてはいけません。
男性は口紅と聞くと「白いシャツについたキスマークがエロいよなぁ、ぐへへへへ」くらいにしか思わないでしょう? でも、つけている当の女性たちは大変なんですよっ!

「女性の感覚を知っている俺」をアピールせよ!

 女装してメイクもバッチリ決めたら、さぁ外出! ところがここにも大きなハードルがあります。それは「男性からの性的な視線に絶えず晒される」ということ。

 私は女装する際、なるべく大きめの胸パットを使用するのですが(やっぱり大きめのバストにあこがれるのが「女心」ですからね)そうして外出すると、どうしても男性からの視線が気になるのです。彼らの視線は大抵の場合、私の顔と胸に集中します。顔は、まぁ私の場合(美人だから?)しかたないにしても、胸というのは…。あまりに露骨すぎて、

「もう! 男の人って、どうしてデリカシーがないのかしら」

と呆れてしまいます。しかし「女」として男性と共生していく以上、ある程度は仕方のないことなのかもしれません―もちろん痴漢などはれっきとした犯罪ですが。

 こうした事柄も、男性のままでは経験できません。普段男性として生活している分には、女性から性的な視線を向けられることは―よほど例外的なケースを除けば―まずないと言っていいでしょう。

 どうでしょう、男性の皆さん。「うーん、女って映画1000円で見られるし周囲からはチヤホヤしてもらえるし、いいよなーって思ってたけど、実は結構大変だったんだなぁ」と思い直したでしょう?
 そうです。そこが重要なのです。

 女性の社会的地位が向上した21世紀の今日においてもなお、女性は、ただ女性として生きていくというだけで、面倒なこと大変なことにいくらでも見舞われます。大事なのは、それをきちんと理解してあげること。それだけでなく、自らもまた「女」として、女性と体験を共有できる存在であることをアピールするのです。

 そうすれば、あなたの周りにはおのずと女性たちが集まってくることでしょう。女性は「女の世界」を知っている男性を歓迎しますから。そうしてある日、あなたは自分がすっかりモテているのに気がつくことでしょう。

 さぁ、非モテ男子の皆さん、女装してみませんか。少なくとも私はこの記事を書いている最中、むしょうに女装したくてしたくてたまらなくなり、体中がムズムズしてきました(笑)。

 女装しましょう。それを契機に女装にすっかりハマってしまって「モテ」の問題なんかもはやど~でもよくなったとしても、まぁそれはそれでいいんじゃないでしょうか(笑)。私は女装者として、ニューカマーを大歓迎いたしますから。

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西部邁

古澤圭介

古澤圭介フリーライター

投稿者プロフィール

1984年、静岡県生まれ。横浜国立大学工学部卒業。ナショナリズム、ジェンダー論、言語学、映画、アニメ、将棋など幅広い分野に関心を持つ。

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コメント

    • kubo
    • 2014年 12月 20日

     前回の記事とあわせて読みましたが、「保守」側の人間が「弱者」に対する目線が希薄であることへの指摘は同感ですが、いまいち「保守」と「女装」がなんでつながるのか疑問に思います。
     でも、スカートは一度履いてみたいと思っています。もっとも履くために、どこかで購入ないし入手しなければならず、それが一番大変そうですがw

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  1. 2014-8-6

    経済社会学のすゝめ

     はじめまして。今回から寄稿させていただくことになりました青木泰樹です。宜しくお願い致します。  …

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