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日本語の重要性
江戸時代から日本には科学があり、哲学があった。決して、明治維新の時から急に西洋の科学や哲学を輸入し始めたのではない。明治以前に、日本人は科学の基礎となる抽象概念を日本語によって編み出し、科学の基礎としての言語を発展させていたからこそ、明治以後の急速な科学技術の発展は可能だったのである。
同じ記事のなかでコッポラ氏は、「日本人は、テクノロジーとアートの両方に才能を持っている、世界でも稀な民族」ともいって日本人を称賛しているが、コッポラ氏がこのように称賛した日本人の「テクノロジーとアートの両方の才能」を開花させた最大の要因は、日本語である。
日本語を使ってきたから、非西欧の国・日本はここまで科学を発展させることができたのである。その日本語による科学をこれからどう振興して発展させていくかを考えるべきところに、日本人はいま立っている。英語とタブレットだけが「教育」だと錯覚している教育行政の担当者と政治家たちは、このことを良く考えるべきである。
この記事は月刊WiLL 2014年12月号に掲載されています。他の記事も読むにはコチラ
コメント
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9月からASREAD投稿者として参加させていただいている評論家の小浜逸郎と申します。
このたびの記事に全面的に賛意を表します。日頃うすうす考えていたことを明快に説いていただき、たいへん心強く思いました。
母国語で物理用語を編み出した明治の先人たちの血のにじむような努力を、平成の教育が破壊していると思うと、許すことができない気分になります。
ゆとり教育が推進されていた当時、これはえらいことになったと感じて、ささやかな反対の論陣を張ったのですが、現在もなおその弊害がそのまま残っているのですね。本当に嘆かわしいことです。
この困った潮流に対して少しでも抵抗を試みようと、最近、ごく少数の仲間に呼びかけて「ガリレイの会」なるものを始めました。素人オヤジが集まって、かつて学んだ高校理科を復習していこうという試みです。おっしゃる通り、物理、特に力学は、自然がどんな姿をしているかを理解する基礎ですから、まずは力学から始めています。
これからもよろしくご鞭撻をお願いいたします。
● 科学教育を問うその前に
ご高説は良いのですが、西岡氏ご自身たちの行っていることは一体何なんでしょうか。複数のFacebookのグループを立ち上げて、他人の誹謗中傷を多々行ったりしてますよね。
議論を回避する教室?その前に西岡氏自身、それを否定する行動を行ってますよね。
SNSグループで「民主的に行うつもりはない」とか、挙げ句の果てには気に入らない人をグループから追い出して、「粛清」とかさらし者にしたり。自分たちの都合の悪い主張を封殺したりしている。香港出身の私としては科学教育を問う前にご自身の行動の是非を問うべきかと思います。ある種、怒りのようなものも感じます。