慰安婦問題日韓合意海外メディアは如何に報道しているか?
- 2016/1/27
- 国際, 歴史, 社会
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軍艦島の世界記憶遺産登録の失態から何も学ばなかった安倍政権
これは、軍艦島の世界記憶遺産登録の際の失態と全く同様の失敗を犯したと言ってよいでしょう。軍艦島の世界記憶遺産登録における徴用工の記述に関して、日本政府は
「「forced to work」は強制労働を意味しない」
「韓国政府は今回の我が国代表の発言を、日韓間の請求権の文脈において、利用する意図はないと理解している」
などと繰り返し説明していましたが、結果として海外メディアは容赦なく、
「戦争犯罪である.残虐行為が行われた場所が、日本の世界遺産となった 」米CNN
「日本の奴隷労働の遺跡が世界遺産に」英紙テレグラフ
「日本が強制労働の事実を認めたことで世界遺産に登録」英紙ガーディアン
「日本政府、世界遺産の遺跡での過去の強制労働を認める」米誌フォルブス
といったセンセーショナルな見出しで報道を行いました。
要は、今回の日韓合意の失態と海外での報道の問題は迂闊でもなんでもなく、当然のことが当然のように起こっているに過ぎません。
日本語文と外国語訳では全くニュアンスが変わってしまいます
日本語でどんなに微妙なニュアンスを考慮して文言を調整しても、そんなものは外国語に翻訳された瞬間に微妙なニュアンスの差異など消し飛んでしまいます。今回の日韓合意における海外メディアの関心は、「日本が過去の戦争犯罪を認めて謝罪するか否か?」という一点にかかっていたワケで、そのような状況で「軍の関与は認めても、軍の強制という文言は削除していた」だの「今回の謝罪文は抒情的表現であり、法的責任を認めたわけではない」だなどと言っても、そんなものは日本語の細かいニュアンスを深く理解している日本人だけに通用する論理であり、海外では全く通用しません。
今後、保守派はどうすべきか?
これまで、いわゆる国内の保守勢力と呼ばれる人たちは皆ほぼ一様に安倍支持を掲げてきたワケですが、今回の件に関しては、「これは絶対に許されない失態である!!」と安倍政権を批判する保守派の人々も現れてきています。それは当然で、今回の問題は外交上の些末な問題ではなく、まさに日本国家の名誉や日本国民のアイデンティティそのものに深く関わってくる問題なのです。このような重大な問題に関して安易な妥協による大失態を犯した安倍政権に対して、やはり保守派の人々は一度立ち止まって、軽率極まる決断を下した安倍晋三という男が、本当に日本国家の命運を任せられるほど信頼に足る人物であるのかについてしっかりと考えてみる必要があるのではないでしょうか。
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