「ダメなら他社に」と言われても動じない、肝の据わった交渉術とは

事前の準備をしっかり行ったうえで交渉に臨み、実際に競合他社の存在をちらつかされたときは、どのように対処すればよいでしょうか。

無視する、という方法もありますが、相手が他社の存在を示すときは、何らかの反応をしてくれることを望んでいるため、気にする様子を見せないと、相手の感情を害します。

それなりのリアクションを行いましょう。

「それは困る。あなたと取引がしたいのだ」という姿勢を示すチャンスとなるものです。

そして、その他社の条件を質問することです。

質問をすることで、その条件に負けないように頑張る姿勢を見せることができます。

これは譲歩することとは異なります。

相手との合意できる地点を探るプロセスです。

競合他社のことを質問するのは、タブーではありません。

答えたくなければ答えないだけです。

そして、この質問は、「本当に競合がいるのか」ということを確かめるためでもあります。

他社の条件を聞いたとき、あやふやな答えになるようなら、カマをかけるために架空の競合他社の存在を示している可能性が高いため、その存在は気にしなくてよいでしょう。

他社が提出している条件をある程度聞き出すことに成功したら、その条件に関する相手のスタンスを知るように努めましょう。

どの条件に魅力を感じているのか、どの点が不満なのか、知るように努めます。

それによって、自分の交渉戦略を練り直す非常に重要な情報を得ることができるでしょう。

弁護士谷原誠の【仕事の流儀】
人生で成功するには、論理的思考を身につけること、他人を説得できるようになることが必要です。テレビ朝日「報道ステーション」などテレビ解説でもお馴染みで、「するどい質問力」(10万部)、「弁護士が教える気弱なあなたの交渉術」(アマゾン1位獲得)の著者で現役弁護士の谷原誠が、論理的な思考、説得法、仕事術などをお届け致します。

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西部邁

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