日本の野菜が危険食品に。EUが使用禁止した農薬を大幅に規制緩和する暴挙
- 2015/9/11
- 生活, 社会
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大体、政府が行うパブリックコメントというのは、反対意見が絶対多数でも、政策を変更したためしはないわけで、国民の意見は聞いて参考にしました(実際には完璧に無視しました)と言っているだけで、これは完全なペテンである。パブリックコメントの実施に当たってさえ、結構な額の税金を使っているわけで、政策を見直さないつもりなら、何のためにパブリックコメントを実施するのかしら。省庁にとっては使う税金の額が省庁ならびにその配下の部署の権限の強さを測るマーカーなので、ムダでもなんでも名目をつけて税金を使いたいのだろうね。
先に述べたフィプロニルもネオニコチノイド系農薬も昆虫の神経系に作用して、昆虫を殺す。はたして、人間の神経系に対する影響はないのだろうか。脳神経科学者の黒田洋一郎は、ネオニコチノイド系農薬は、子どもの脳の発達障害(自閉症、ADHD:注意欠陥多動性障害、LD:学習障害)の原因になるとの説を唱えている。人体実験することはできないのではっきりした実験データはないが、可能性としては大いにありうる。予防原則の観点からもネオニコチノイド系やフィプロニルの使用は禁止したほうがいいと思う。国民の命や健康はどうあろうとも、戦争をしたくて仕方がない安倍政権に何を言ってもムダかもしれないけれどね。
『池田清彦のやせ我慢日記』より一部抜粋
著者/池田清彦(生物学者)
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