戦わずして勝つ。中国の脅威をかわすための「対ロシア戦略」
- 2015/7/8
- 国際, 政治
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覇権国家への道をひた走る中国。その勢いに日本が飲み込まれないためには、日米関係のさらなる強化とともに、ロシアの扱いにも大いに注意すべきだと、人気の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんは力説します。
日本からみたロシアの戦略的位置づけ
前号では、「なぜアメリカは、日ロ接近を邪魔するのか?」という話をしました。
アメリカには、仮想敵国が4国ある。
・中国
・ロシア
・ドイツ
・日本(!!!!!!!)
そして、アメリカの戦略は、この4か国を分裂させておくことである。だからアメリカは、仮想敵国ロシアと仮想敵国日本がひっつかないようにしていると。「戦略的」にやってるわけですね。
今回は、「では、日本にとってロシアは戦略的にどうなのだろう?」という話をします。
日本の脅威は、どの国か?
「国益」にもいろいろありますが、もっとも重要なのは、「金儲け(=経済的利益)」「国の安全」です。
「金儲け」の話は、今回おいておきます。「安全」の話をしましょう。
日本の安全を脅かしているのは、どの国なのでしょうか?
まず思い出されるのは、「日本は、3か国と領土問題を抱えている」という事実。
・ロシアと北方領土問題
・韓国と竹島問題
・中国と尖閣問題(中国は、「沖縄」も自国領である」と主張…証拠はこちら)
日本では、この三つの問題、「同列」に扱われることが多いです。しかし、この三つは、「脅威のレベル」において明らかに違います。
まず、ロシアは、北方領土を70年間実効支配している。韓国は、竹島を63年間実効支配している。
日本は大いに不満ですが、ロシア、韓国は、現状に非常に満足している。ですから、ロシアや韓国が日本と戦争する理由は、ありません。
しかし、尖閣は、日本が実効支配している。(1895年以降日本領なので、当然ですが。)
中国は、現状に不満なので、勝算があれば、「日本と戦争する可能性」がある。
「平和ボケ」日本人には想像もできない事態ですが、実際中国政府の高官や軍関係者は、「日本と戦争するのは良いことだ」と語っています。
一つ例をあげておきましょう。
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