国の借金に関する日本人の誤解
- 2015/7/17
- 社会
- 財政出動
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※この記事は「チャンネルAJER」様より記事を提供いただいています。
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日本人は国の借金に関して、誤解しており、それが不況が20年も続く原因になっている。
誤解1 政府は財政赤字が大きければ国の債務の対GDP比も大きい。
財政赤字が188カ国でワースト3を表にしてみよう。
財政赤字の対GDP比 国の債務の対GDP比
1位 リビア -43.55% 39.30%
2位 ベネズエラ -14.77% 45.62%
3位 エジプト -13.40% 90.47%
財政は大赤字でも債務の対GDP比は大きくならない事が分かる。日本の債務のGDP比である246%などという高いレベルには決してならないのだ。日本がこのように高いレベルになったのは、デフレでGDPが増えなかったのと税収が増えなかったこと。日本でも、思い切って減税と歳出拡大をすれば、デフレから脱却でき、GDPが増加するので、上記の国々のレベルまで債務のGDP比は下がっていく。
誤解2 財政赤字が大きい限り、国の債務の対GDP比は増え続ける。
財政が大赤字が続いている国がベネゼエラとエジプトであるので、この2ヶ国の債務の対GDP比を調べてみよう。
ベネゼエラ
財政赤字の対GDP比 国の債務の対GDP比
2010年 -10.36 36.30
2011年 -11.59 43.31
2012年 -16.48 45.97
2013年 -14.58 55.38
2014年 -14.77 45.62
2015年 -19.92 39.64
(2015年はIMFの予測)
エジプト
財政赤字の対GDP比 国の債務の対GDP比
2002年 -11.35 90.19
2003年 -9.02 102.09
2004年 -8.25 101.48
2005年 -8.41 103.32
2006年 -9.18 90.35
2007年 -7.55 80.19
2008年 -8.00 70.20
2009年 -6.90 73.03
2010年 -8.28 73.17
2011年 -9.78 76.63
2012年 -10.52 78.90
2013年 -14.08 89.03
2014年 -13.60 90.47
2015年 -11.77 90.49
(2015年はIMFの予測)
この2ヶ国の例から、財政が大赤字でも決して債務の対GDP比は増えず、ましてや200%などには決してならないことが分かる。むしろ赤字が増えれば、GDPが増加し逆に債務の対GDP比は減ることもあることが分かる。
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