サブカルがまたオタクを攻撃してきた件  ——その2 オタク差別、男性差別許すまじ! でも…?

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ミサンドリーとかいう許されたサベツ

 さて、前回は「オルタナ右翼」を「オタク」であると強弁する町山智浩さんの言説を例に挙げ、フェミニズムの、サブカルの、左派の正体は「ミサンドリー」そのものである、との仮説を述べました。
 むろん、これは一種の極論です。まずは一歩前に戻って、「ミサンドリー」の本質とは何かについて、考えてみましょう。
 それは、「許されている差別だ」とでも言うことになるのではないかと思います。
 恐らくですが、町山さんたちは「男性への攻撃は差別にも、ヘイトにもならないのだ」とでもいった考えをお持ちなのではないか、と想像することができます。フェミニズムを是とするのであれば、今も男性は女性を奴隷として搾取の限りを尽くしているのですから、そんな悪の権化を少々悪く言ったところで、差別だ、ヘイトだと被害者ヅラをするなど言語道断だ、というわけです。
 もちろん(仮に、かつては女性差別があったのだという立場を受け容れたとしても)現代においても重篤な差別に女性の大多数が大変な苦しみを受けており、男性は全てがその加害者であることから逃れ得ないのだ、と言われて納得するのはフェミニズム信者だけでしょう。その意味で町山さんの考えは、あまり論理的とは思えません。
 また一方、サブカル陣営というのは基本、非常にマッチョな人が多く、町山さんも「男たるもの弱者ぶって泣き言を言うなど情けない」とお考えかも知れません。実はこの考え、後に述べるようにぼくも半分くらいは同意するのですが、しかしフェミニズムを信奉し、ジェンダーフリーをこそ正義とする人たちには、あってはならない考えなのではないでしょうか(もっとも、フェミニストこそいかなる「ビッチ」も敵わないくらいに、自分の女に居直り、「責任を取る」という男性ジェンダーに甘えて男を悪者にすることだけを考えている人々なのですが)。
 けれども、それにしても、一億歩ほど譲って町山さんの考えを受け容れたとしても、「ならば何故、お前たちは男性全体を悪者にするでもなく、男性の中の弱者だけをスナイプするのだ」との疑問は残ります。いえ当然、こうしたやり方は日本独自のものでも町山さんの発明でもなく、ホワイトトラッシュやレッドネックを叩く傾向はあちらでもあるわけなのですが。
 彼らの心情は、「自らのイデオロギーに賛同してくれない人々が憎くてならない」→「ならば彼らを貧者であり引きこもりであり低学歴でありオタクであるとして、貶めてやろう」といったものであると想像できます。
 これらマイナスの属性は、仮にそれを背負っていても、「五体満足で日本人であるヘテロセクシャル男性」である限りは手を差し伸べられない存在であり、彼らにとっては政治的にも心情的にも「叩いてもよい」存在として認識されているのだ……といった分析も、今までしてきたかと思います。
 しかし、とは言え、彼らのオタクに対する憎悪は、もうちょっと別なところにもあるような気がするのです。
 町山さんとオタクのインネンについては、以前も「「サブカルvsオタク」の争いは岡田斗司夫が悪いことにしないと、すごく怒られる件」という記事に書かせていただいたことがありますが*1、そこでも彼らは、もう、これ以上に見事なものはこの世にないだろうと思われるほどの、ブーメラン芸を見せてくださっていました。
 サブカル陣営には左派寄りのスタンスの人々が多く、世代的には弟分でありながら、勢力としては自分たちを圧倒し、またイデオロギー的にもノンポリなオタクを近親憎悪的、逆切れ的に叩いているのだ、といったお話も、この時にしたかと思います。
 記事を振り返って気づくのは、町山さんや、彼に近いサブカル陣営の人々がほとんど「家畜は神様が人間の食物として作ったものだと信じきっているキリスト教信者」くらい、「奴隷制のあった頃の黒人に対する白人の意識」くらいに極めてナチュラルにオタクを見下していることですが、要はそういうことなのかも、と思います。つまり、彼らはオタクを子分と信じているからこそ、あそこまで邪気なくオタクをおとしめる。つまり、「妻にDVを繰り返す夫」のようなものでもあるとも、言えるのかも知れません。
 が、その他にもう一つ、ちょっと最近、気づいたことがあるのです。

*1 (http://asread.info/archives/3393

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西部邁

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