TPPは問題だらけ?~TPP問題をめぐる高橋洋一氏のデマを斬る!!~前編
- 2015/11/17
- 経済
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ホラ吹き野郎による嘘つき告発合戦
なぜ、このようなおかしなデマの告発合戦が起こるのでしょうか?このような実際には言ってもいないことを言ったかのように説明したうえで、「彼の主張は間違っている!!」と反論する方法は一般に藁人形論法と呼ばれます。
ストローマン(英: straw man)は、議論において対抗する者の意見を正しく引用しなかったり、歪められた内容に基づいて反論するという誤った論法、あるいはその歪められた架空の意見そのものを指す。藁人形論法ともいう。語源は仕立て上げられた架空の存在を藁人形に見立てたことからである。
(Wikipedia『ストローマン』より)
今回の高橋洋一氏の論法は典型的です。堤未果さんは、「TPPに入ると、盲腸の手術代が700万円になる」などと一言も言っていないのに言ったかのようにみせかけて、それを前提に批判を行う(おまけに、そのように断定はしていないところが余計に卑劣であると思います、おそらく、自分がデマを流していることを自覚しているからこそ巧妙に断定を避けているのではないでしょうか)。
このようなどうしようもない偽りのデマの告発合戦が、最近流行しているようです。中野剛志さんが『TPP亡国論』を出した際には、日経ビジネス2011.11.7号が【TPP亡国論のウソ】という特集を組んでいますし(ちなみに、この記事に対して廣宮孝信氏は、『「TPP亡国論のウソ」のウソ:日経ビジネス』というタイトルでブログ記事を書いています。 URL http://grandpalais1975.blog104.fc2.com/blog-entry-426.html)、大阪都構想の住民投票前に、京都大学の藤井聡さんが『大阪都構想:知っていてほしい7つの事実』(URL http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/01/27/fijii/)というコラムを書いた際には、橋下徹大阪市長は「藤井の言っていることは全部デマだ」と発言しています。
もちろん、間違った主張を訂正する際には、「○○という情報はデマだ!!」と発言することは非常に重要なのですが、問題なのは、正しい情報を否定するためにも「××という情報はデマだ!!」と主張することが有効であるということです。
藤井聡さんは、適菜収さんとの共著『デモクラシーの毒』の中で、「デモクラシーにウソを掛け合わせれば、猛毒が立ち上るのである。」と主張しており、民主主義において、デマを垂れ流す政治家や言論人を野放しにしてはいけないといった趣旨のことを述べていますが。逆にデマを垂れ流す人間は、真っ当な主張をしている人間はホラ吹き扱いしようと必死に印象操作を行います。
何が真実で、何が間違っているのか?ということを知るためにも、「所詮、世の中こんなもんだ」となにか分かった風に構えたり、自分が何でも直観的に理解できるのだと高を括ることなく、一人一人がしっかりと真実を見極める目を持つのだと意識的に努力したいものだと思います。
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コメント
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〉アメリカでは、無保険者は盲腸の手術で700万円かかるケースもある。日本では、手術代も安く抑えられ、国民皆保険制度もあり、すべての人に保険が適用されるため盲腸の手術がこれほど高額になることはないが、TPPではアメリカは医療制度の改変も要求しており、日本もアメリカのような医療費が高額となる制度に近づけられてしまうかもしれない。
これって要約するとtppに入ると盲腸の手術で700万円取られるような制度に近づくかもって言ってるのと同じじゃないですか?
ここで言う「アメリカのような医療費が高額になる制度」というのは盲腸の手術で700万かかるって事を指しますよね。