
 第一の奇跡。
 一なる神は、創造である。
 一なる神は、世界を遡ることを許されなかった。
 一なる神は、世界を遡ることを赦された。
 許されざることと赦されたことは、一なる世界における創造である。
 その特異点のゆらぎは、一なる神の存在である。
 ゆらぎは、一なる神が、零なる神であり、無限なる神であることの証である。
 これが、第一の軌跡である。
 第二の奇跡。
 一なる神は、すべての力を一つの理論に導く。
 ゆらぎから、一なる神によって理(ことわり)の世界が導かれる。
 この一つの理論は、一なる神が、すべての法則の支配者であることを示す。
 これが、第二の軌跡である。
 第三の奇跡。
 世界は世界そのものを超克し続ける。
 一なる神は、様々な理(ことわり)を分かつ。
 一なる神は、時空である宇宙に、世界の存在理由の一つを与える。
 これが、第三の軌跡である。
 第四の奇跡。
 一なる神は対称性の破れを支配し、宇宙に元素が誕生する。
 一なる神は、誕生した元素に異なる祝福を授けた。
 様々な祝福を受けた元素は、他の元素とともに一なる神を祝福し合唱する。
 これが、第四の軌跡である。
 第五の奇跡。
 元素の合唱は、賛美歌となる。
 賛美歌により、
 宇宙に銀河系が誕生し、
 銀河系に太陽系が誕生し、
 太陽系に地球が誕生する。
 これが、第五の軌跡である。
 第六の奇跡
 地球は月を産み落とし、陸と海と空を生み出す
 海と月の舞により、生命の素材が作られる。
 一なる神の仕掛けにより、最初の生命が誕生する。
 これが、第六の軌跡である。
 第七の奇跡。
 地球は寒冷化と温暖化を繰り返す。
 大陸は脈動する。
 生命は多様に変化する。
 これが、第七の軌跡である。
 第八の奇跡。
 生物は核を、多くの細胞を、骨格を持つようになる。
 動物と植物が分かれ、性が分かれ、海から陸へと進む。
 魚類が、両生類が、爬虫類が、哺乳類が、鳥類が生まれる。
 恐竜が繁栄し、巨大隕石の衝突により絶滅する。
 生き延びた哺乳類から、霊長類が生まれる。
 霊長類から、類人猿が、猿人が、原人が、旧人が、新人が生まれる。
 すなわち、人が誕生する。
 これが、第八の軌跡である。
 第九の奇跡。
 生命に対し、一なる神は神秘を授ける。
 生命において、神秘を感じるものが人間となる。
 人間は一なる神に祈る。
 これが、第九の軌跡である。
 第十の奇跡
 こうして万象が成った。
 あなたが一なる神を信じるとき、一なる神の奇跡は存在しない。
 あなたが一なる神を信じられないとき、一なる神の奇跡は存在する。
 これが、第十の軌跡である。
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