財政危機(国債の暴落)は刻々と迫っている

何故削除された?黒田日銀総裁の国会発言

2/12の経済財政諮問会議の議事録から、黒田日銀総裁の発言が議事録から削除されていたことがわかり話題になっている。

TV朝日 ANNニュース「議事録から削除と箝口令」 日銀黒田総裁の発言(02/20 11:48)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000044868.html

黒田発言が議事録から敢えて削除されたのは、

「不都合な真実」であるが故に表に出したくなかったのか、それとも総裁以外の財政諮問会議のメンバー自体が財政の深刻なリスクに無知なるがために、総裁の「国債リスク」発言を無謀な発言として抑えておきたかったのかも知れない。だが、衆議院の予算委員会でとりあげられて表沙汰になった。

黒田総裁にしてみれば、「だから、言ったじゃないか」と将来起こりそうな事態を予測して自己弁護のための発言だったのかもしれない。

黒田発言について、

一部の経済学者(「日本経済復活の会」小野会長、経済学者池田信夫氏)の間でも話題になっています。

日本経済復活の会の小野会長は、

黒田日銀総裁のオフレコ発言は的外れ、黒田総裁は経済音痴、格付け会社による国債の評価などどうでもよい、銀行が国債を売っても日本経済は破綻しない

などと主張している。(詳しくは日本経済復活の会のHPをご覧ください)。

経済学者の池田信夫氏は2/21の自分の「池田blog」で、およそ次のように述べている、

「異次元緩和」の出口を考えている黒田氏としては、政府が財政再建を放棄したら金利がコントロールできなくなるので、安倍首相には財政健全化目標を守ってほしいが、リフレ派に洗脳された首相は「成長して税収を増やせば財政は健全化する」と楽観しているので、プライマリーバランスの黒字化も放棄し、「政府債務のGDP比」という曖昧な目標に転換しようとしている。

・・・黒田氏は、遅くともあと3年の任期のうちに「出口」を達成しなければならない。福井総裁はこれを国債の償還を待つという形で平和裡に達成したが、残存期間が平均7年の今の日銀がそこまで待つことは困難だろう。それどころか、黒田氏が出口に言及しただけで金融村が売りに殺到する可能性もある。今回の議事録削除は、そういう不気味な未来を暗示している。

筆者の見解は、

日本経済復活の会の小野会長や経済評論家三橋貴明氏のように、国の借金の現状を無視して安倍政権を「緊縮財政」と非難するのは短絡的すぎる。

国の借金が一般会計上の表(おもて)に出ている借金(3月末時点の国債残高780兆円)程度だけならば、前回述べた通りの解決への道もある。

つまり、
日銀の国債買い取り額が既に250兆円を超えていることが推定されており、ロイターのコラムニスト氏が指摘するように、ブラックホール(日銀金庫)に吸い込まれた国債は2度と市場に出てくることはない。従って日本政府の事実上の借金は、780-250=530兆円であり、日銀の国債買い取り額がさらに進めば近い将来、国の借金はGDP比も70%以下になる可能性もあり得る。

但し、前回説明したように償還期限のきた国の借金(国債)の返済を、さらに次の借金(借換債)で賄う現状は、既にアウト・オブ・コントロール(制御不能)状態になっている。あまりに借金が巨額になりすぎて経済成長策をとれば、経済成長額(名目GDP)よりも借金の膨張額のほうが大きく、ますます借金は肥大化する。さりとて現状のままでは止めどもなく借金は増殖していく・・・。

さらに、これも既に述べたように一般会計上の借金とは別に、特別会計の隠れた借金が2~3倍もあるとなれば財政危機は極めて深刻と言わざるを得ない

財務省出身の黒田総裁が、財務省の特別会計の借金について知らないはずがない。だが黒田総裁が経済財政諮問会議において特別会計の借金について言及したとも思えない。

いずれにしても、今、日本の財政問題はニッチモサッチモいかない状態に追い詰められている。特別会計の巨額な借金を隠ぺいしたままやり過ごすわけにはいかないだろう。

これまで、暗い話ばかりをしてきた。次回は超楽観的な話をしたい。

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西部邁

いかりや爆

投稿者プロフィール

昭和10年生まれ、まもなく傘寿を迎える怒れる市井の老人です。現役時代は主として海外事業に携わり、経済の現場で為替に翻弄(固定相場の360円時代→プラザ合意→超円高)されたサラリーマン生活を送った。現在、ブログ「いかりや爆氏の毒独日記」を時折執筆中。

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