筆者はこちらのASREADサイト上でも過去に何度か、消費税増税問題に関する議論を提示し(『消費税増税の問題点』消費税増税の問題点について改めて考える』)、消費税増税の問題点、および消費税増税問題をめぐる国内の議論の不合理な点について述べてきましたが、今回は、現在消費税10%への増税判断を控えているということもあり、さらにこの消費税問題と消費税を巡る議論の問題点について過去に行った議論とは違った視点からさらに考察を深めていきたいと思います。
消費税をなぜ増やすのか
まず、今回問題にしたいのは谷垣氏のこの発言です。
「10%にもっていけない状況になると、アベノミクスが成功しなかったとみられる」
朝日デジタル 2014年8月18日
消費税を増税するにしても、これでは全くの本末転倒でしょう?本来なら、何か目的があって消費税を増税するべきところですが、これでは、アベノミクスは成功していると世間にアピールするための増税ということになります。
これまでも過去に消費税増税の議論では、「消費税を増税する」という結論だけは変わらないままに増税の理由が次々に変化していきました。
増税に踏み切る動機は、もはやグズグズ
日本はこのままでは財政破綻する
⇒日本はデフォルトしたギリシャより政府債務の対GDP比率がはるかに高い!!このままだと日本もギリシャのようになる!!
⇒税と社会保障の一体改革!!福祉を充実させるために消費税を増税します!!
⇒震災復興の財源を確保するために増税を!!
⇒もう国際約束しちゃったから増税するしかないよね?
⇒増税しないとアベノミクスが失敗したんだと思われちゃうから増税しないと大変だぁ!!
といった具合です。
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