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会社の存続問題にまで発展しつつあるフォルクスワーゲン社の不正ソフトウェア事件。全世界を巻き込んだ騒動となっていますが、メルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者で世界的ソフトウェアエンジニアの中島聡さんは、自分だったら絶対にしないとは言い切れないとし、中島さん自身も似たようなケースに遭遇したことがあると告白しています。
VW スキャンダル
フォルクスワーゲン社のディーゼル車に、排ガス検査の時だけ排ガスを減らす特殊なソフトウェアが組み込まれていることが発覚し、会社が存続の危機に陥っていますが、エンジニアの立場から言えば、必ずしも「自分だったら絶対にしない」とは言い切れないと感じています。
ハードウェア/ソフトウェアに関わらず、エンジニアの一番の仕事は、問題解決にあります。コストやサイズや開発期間などの制約がある中で最大限の性能を引き出すのがエンジニアの役割です。
このケースは、「排ガス規制」「コスト」という制約がある中で、「燃費」と「馬力」を上げなければならないという課題を与えられたエンジニアが、苦肉の策として「排ガス検査の時だけ(馬力や燃費を落として)排ガスを減らす」というソフトウェアを作ったことが問題になっていますが、上から与えられた制約が「排ガスを減らすこと」ではなく「排ガス検査に通すこと」である限りは、この手のソフトウェアを作ることこそがエンジニアの仕事であり、必ずしもモラルの問題だとは言い難い面があるのです。
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