まぐまぐ!特別対談 ケント・ギルバート×東條英利「日本人の在り方」

まぐまぐ:今年は“戦後70年”と言われますが、日本はまだ戦後が終わっていない、終わらせてくれないっていう状況が、今もなおあると思います。では何をもって、そこで、どうしたら戦後が終わるということになるのかを、お聞きしたいのですが……。

東條:そもそも、歴史問題というのは存在していないと思うんです。歴史認識を政治問題化されていることが歴史問題。ただ、その評価というものは絶えず変わっていくものじゃないですか。日本史だって、鎌倉幕府の成立年がもう私が子供の頃と変わっちゃってるわけですよね。でも、それがものすごく大きな問題になっているかって言うと、別に問題になっていないわけで。それを利用する側というプロフィットを産んでしまっている事に問題があるって、私は思ってますので。

ケント:確かに。

東條:過去の事に関して議論する比重が大きすぎて、未来のことに対する議論が少なくなっている気がするんですよ。もし未来のことを議論するほうが利益になるんだったら、過去のほうの議論はおのずと縮小されてくんじゃないかなって私は思うんですね。

ケント:日本の歴史問題は、中国と韓国が意図的に作った問題。じゃ、何のためにそれをやってるかっていうと、あきらかに日米の間に亀裂を作っている。だからあんまりね、それにこだわる必要はないですよ。歴史っていうのは、調べれば調べるほど何か新しく出てくる。とくに機密指定された公文書だと、真実が出てくるのにも数十年かかるわけですよ。それで出てきたものを再評価して、歴史を修正するというのがあるべき流れで、今もそのプロセスの途中なんです。ただ、それは過去のことを改めて謝るためのものじゃなくて、あくまでも真実を知るためのものなんです。

東條:そうですよね。

ケント:日本の戦後70年というのは、これからがんばろうという70年間だったと私は思います。……まあ、戦争は完全に過ちだったということで、GHQがしっかり日本人を洗脳しましたし。

東條:(笑)

ケント:そういう憲法になってしまったし。だからまあ、それはあきらめといて(笑)。で、そういうことならば、別の形で世界中に協力してあげて、より良い世界にしていこうということでやってきたわけです。……まあ、金ばらまいただけって言われればそうかもしれないけど、それが国際協力だし、世界も十分認めている。こないだの安倍談話もそうでしょ? 過去のことは認めますけど、これからはもっといい世界をつくっていきましょう、というメッセージだったと思うんです。

東條:ただ日本は、将来設計がなさすぎるというか。こうあろう、ありたいという目的が存在しないという。

ケント:まあ、それはありますけどね。……こういう時に、日本の文化には“水に流す”っていう便利な言葉があって。いつまでも過去にこだわらないで、前に進んでいくことができる。

東條:ただ、その反面で、過去にはすごくこだわるじゃないですか、日本って。だから、これだけの伝統文化が残って……。

ケント:まあ、伝統は大事にしてますね。

東條:日本人には宗教観のベースに“自然信仰”っていうのがあって、例えば災害とかがあった時に、欧米とくにアメリカだと“自然を克服する”という選択肢になるんですよね。

ケント:聖書にそう書いてあるんです。世界は人間のために神様から与えられたものであって、私たちからはよき管理者として、それを支配しなければならない、と。

東條:ただ、そんな時の日本人って“克服”じゃなくて“受け入れる”なんですよね。だから、戦争で負けてしまった後も、戦後を乗り越えてという意識よりも、ありのままの状態を受け入れつつ、今までやってきたことを続けていくといった感じなのではと。ただ、それだけだと将来設計に向けた智恵が足りないということで、基本的な価値観を共有していくことが必要かなと。例えばアメリカは、自分の中でも大きな存在ですし、何よりも民主主義と資本主義という基本的な共通言語を共有しています。ただ中国や韓国とは、今のところ残念ながら通じるところが少ないので……。

ケント:日本には1000年以上も培った繊細な文化を持っているわけだし、まぁ慌ててやる必要はぜんぜんないけど、もっと積極的に、自分の国の文化を世界中に広めていかないといけないですね。商業ベースではちょっと成り立たないかもしれないようなものも含めて……。

東條:そのあたりを自分なりにやっていきたいなと。そのあたり、これからも積極的に意見交換していければ、と。よろしくお願いします。

ケント:はい! こちらこそよろしくおねがいします。(続きは有料メルマガで)

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いわゆるA級戦犯とされる東條英機は私の曽祖父でありますが、その直系の長男のみが、この「英」の字を継いでおります。私もその継承者として、時にはこの名を疎ましく思ったこともありましたが、戦後70年を迎える今こそ、この名前がもたらした様々な事実や経験、考えを語ってみたいと思っております。

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