フラッシュバック 90s【Report.13】モーニング娘。という90年代最後の狂乱

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「ニッポンの未来は、世界がうらやむ」

この歌詞、1999年に大ヒットした、モーニング娘。の「LOVEマシーン」のサビです。この楽曲は、まさに、90年代の象徴のようなものでした。
90年代の日本のストリートカルチャーで勃興したサンプリングを体現して、Shocking Blueの「Venus」を元ネタに使っています。また、これまでの正統派アイドルのイメージを払拭したヴィジュアルでのプロモーション。そして、素人オーディションから選出された後藤真希をメインに据えたメンバー構成。

プロモーションビデオもストーリー仕立てになっており、タワーレコードの店頭でCDを視聴している若者が登場する。ヘッドフォンで楽曲に夢中になっている傍を後藤真希が歩いていくといったテイストです。90年代が詰まった作品といえるわけです。

モーニング娘。は1999年9月9日の「LOVEマシーン」のリリース日から、90年代最後の狂乱を作りだしました。

ASAYANが日曜夜9時にやっていた意味

モーニング娘。はいわずもがな、テレビ東京系のオーディションバラエティ、ASAYANで結成されたグループです。

全国ネットであれば、日曜日の夜9時から放送されており、私のように、バリバリに塾に通っていた層でも、家でのんびり見ることが可能だった番組でした。モーニング娘。の最先端の情報は日曜日の夜に更新されるといっても過言でもありませんでした。

そういう意味で、今ほどではないにせよ、小学生の時間の使い方が多様化し始めた頃に、一家団欒が辛うじて保たれていた日曜日の夜にトレンドが生まれて言ったことの意味は非常に強いと思います。

「Venus」をサンプリングしていたこともあり、働き手の世代の耳にも残る要素があったことは、この楽曲を通じての世代間コミュニケーションも生まれていったといえるでしょう。それ故に、日曜夜9時という時間帯に意味があったわけです。

「LOVEマシーン」以降の栄華

これ以降の2年におよぶ快進撃は皆さんの記憶にも残るところでしょう。テレビ東京系列とはいえ、冠番組ももち、2001年と2002年の24時間TVのメインパーソナリティを2年連続務めました。

プッチモニやタンポポ、ミニモニといった関連グループもチャートを賑わせ、CMやイベントのイメージキャラクターにも重用され、さらには連載漫画化されることもありました。

当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだった、めちゃイケでの岡村オファーシリーズも語り継がれる企画となり、まさに一時代を築きました。

その象徴といっても、過言ではないのが、ゴールデンの時間帯に追加メンバーの合格を発表した、「LOVEオーディション21」でした。

しかし、皮肉にもこの企画がモーニング娘。の頂点となってしまったのでした。

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西部邁

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  1. 2016-2-24

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