ひろゆきVS勝間和代論争から考える 開業率を上げようとする政策方針の大愚

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近頃、政府が日本の開業率の低さを問題にして特区などを中心に日本の開業率を高めるための政策を行おうとしているそうですが、これがどうにもアホくさいなと思ったので、今回は少しこの開業率を高める政策について私なりに解説してみようかと思います。

開業率を高める政策はひろゆき氏によって既に論破済み、チーン

実は、これと似たような議論は以前から存在していて、一部で有名になったところではひろゆきVS勝間和代論争が挙げられます(デキビジという番組で勝間和代氏がブチ切れたという例のアレですね)。当時のやり取りを観ていない方、観たけどどんな内容だったか覚えていない方のために、少し解説しますと、デキビジという番組で勝間氏が2ちゃんねるの元管理人ひろゆき氏との対談で、なぜ、日本ではアメリカのように新規のベンチャージビネスが育たないのか?という問題について、「エンジェル投資家の制度が日本では整備されていないから~」とか「日本の若者の企業マインドが低いからだ~」だのと、まあどこかで聞いたことのるような話を滔々とひろゆき氏に説いていたのですが、そこでひろゆき氏が一言

「なんで、日本で新規のベンチャー企業が育たないことが問題なんですか?それって要は大企業が優秀で消費者の需要を満たしているからであって、別にベンチャー企業が育たないこと自体は大した問題ではないのではないですか?

というようなことを言って、議論の土台をひっくり返してしまい、そこで勝間氏が顔を真っ赤にしてひろゆきに反論したのですね。

正確なやり取りは覚えていないのですが、私としては、動画サイトで先のやり取りを見ていた時に、「ああ、これは完全にひろゆきさんに分があるな」と思ったことを覚えています。

ここで、勝間氏はほとんど無条件というか、無意識に「日本で新規のベンチャー企業が育たないことは問題だ」と思っていて、それを前提として議論を組み立てているのに対して、ひろゆき氏は「そもそも本当に日本でベンチャー企業が育たないことは本当に悪いことなのか?」と疑問を投げかけたわけですね。そこで、全ての議論の前提がひっくり返された上に、自分の主張の論拠段階に欠陥がはっきりと露呈してしまったために、勝間氏は顔を真っ赤にして怒ってしまったというわけです。

このような議論の問題について政府の役人や政策立案者たちがしっかりと検討していれば、おそらくは、今の政府の様に単純に「開業率を上げよう!!」というスローガンを掲げて改革に着手するということにはならなかったのではないかと思います。

まともな識者はきちんと指摘しています

また、開業率が高い国は経済が活性化しているというような印象がありますが、実際はそんなことはなく、九州大学の施光恒氏は、経済特区に指定された福岡市の「開業率20%を目指す!」という提案に関して、次のように指摘しています。

しかしこれ、なんか意味があるのでしょうか。ケンブリッジ大の経済学者ハジュン・チャン氏によると、「経済成長の原動力は起業家精神だ!」「起業家精神の欠如こそ、経済の停滞の原因だ!」というのは、ウソだそうです。(チャン『世界経済を破綻させる23の嘘』徳間書店、2010年)

控えめにみても、「起業が多ければ多いほど、経済が成長し、好景気になる。国や地域が栄える」ということは、一概に言えそうもありません。

たとえば、起業する率が高いのは、経済の組織化が進んでいない発展途上国であり、先進国の場合はすでに経済の組織化が進んでいるため、むしろ起業する率は低いそうです。(上記のチャン氏の本によれば、「途上国の平均的国民が起業家になる確率は30% …先進国の平均的国民が起業家になる確率は12.8%」だそうです。)
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/03/21/se-35/

→ 次ページ「起業が活発に行われるのは後進国。アメリカやそれに追従する日本は一体…」を読む

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西部邁

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コメント

    • unk
    • 2014年 8月 08日

    まったく同意。支持します。
    このデフレ下において開業したところでつぶれるだけです。
    企業するには資金が必要です。デフレ状況下ではお金をたくさんもっている人が有利です。
    お金がなく、借りてから開業するにはあきらかに不利な状況と言えます。
    ですので、開業が少ないと嘆いているかたはものの見方をかえてデフレが悪だと思ったほうがよろしい。

    • 2014年 8月 09日

    景気がよくなりゃ勝手に起業率は上がりますよ。それがいいのか悪いのかは置いといて。バブルん時に雨後の竹の子様に湧いて青年実業家がいい例でしょう。
    これは確か三橋さんも言ってたと思いますが、起業率が低いとか嘆く前に、日本独自の長寿企業の多さにもっと誇りを持つべきでしょう。
    起業率が高いということはそれだけ廃業率も高いということになるはずです。ですよね?廃業率の高さは何か誇るべきことなんでしょうか?
    長寿企業が多いということは、それだけ企業内で新陳代謝を繰り返し時代の変化を乗り越えてきたということ。それで全然いいと思いますけどね。
    古い企業は駄目だというなら何千年という歴史を持つ我が国日本はどうなるんですか?解体すべきですか?
    新しいビジネスを始める人の邪魔をするような政策は論外だと思いますが、無理から支援する程のものでもないと思います。マクロ環境を整えてやって、後は民間に任せときゃいいんですよ。確かベンチャーのアイデアと大企業のノウハウや資金力、組織力を繋げるような仕事してる人もいましたよ。

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