格差社会、巨額の借金の付け、真の敵は誰だ!
前回の記事の内容を要約すれば、次のようなことになる。
”1980~1997年の17年間に187兆円の財政出動して名目GDPは280兆円増加した、
一方、1997~2014年の17年間では、522兆円の財政出動(借金)したが、GDP(名目)はマイナス40兆円だった。”
1997~2014年の522兆円の巨額の借金(財政出動)の付けは、
国の借金の65%以上(522兆円)は、この17年間に発生させたことになる(20年前からみれば70%以上になる)。
この17年間、非正規雇用は800万人以上増加させて大量のワーキングプアーを生み、世帯当たりの年収300万円未満の世帯が全体の3割を超える(400万円未満では45.1%)。
国民所得はピーク時より世帯当たり127万円以上も低下(全世帯で換算すれば63兆円超)、日本の家計貯蓄率はゼロ近くまで落ち込んでいる。
生活保護世帯は1997年の60万世帯→160万世帯(2.66倍)、ちなみに生活保護受給者数は88万人→216万人(2.45倍)。
家計消費支出のピークは1993年、以後ほぼ一貫して下がり続けている。
子供の貧困率は16・3%、過去最悪を更新。
その一方で、
富裕層の個人金融資産は98年1300兆円→1645兆円となり300兆円以上増加、
企業の内部留保(利益剰余金)は98年131兆円→323兆円となり約190兆円増加、
対外純資産は、97年124.6兆円→325.0兆円となり、約200兆円の増加。
巨額の財政出動(借金)は大多数の国民へ何らの恩恵をもたらさなかったばかりか、大多数の国民の貧乏化現象を引起こし、巨額の負の遺産をもたらした。
こうして貧富の格差は生まれた。にも拘らず、借金の付け(消費税アップ)だけは、貧富に関係なく押しつけた。
1997~2014年の17年間は、社会的不公正、不条理の極みの年代だった・・・こうして「今だけ、金だけ、自分だけ」の風潮を生んだ。
しかも予定通り消費税増税(10%)を実施しない場合、
言うに事欠いて、
「国債は暴落するリスクがある」、「一度決めた消費税アップを先送りすれば、日本の信用は下落して・・・増税を先送りする選択は、長期的には日本破碇への道である。」或いは「消費税引き上げは国際公約になっている・・・予定通り増税しないと国債暴落のリスクが高まる」・・・などと政治家やエコノミストの多くが戯言をぬかしているのである。
日銀のバズーカ砲男の放つ超金融緩和策も、大量の金(マネー)をばらまいたが、 需要のないとこへばらまいたところで、単なる空砲に過ぎなかったことは明らかである。
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