2016年在韓米軍撤退、そして日本はどうなる? 高城剛独占インタビュー

アメリカでは昨年12月に大きな動きがあって、凍結されていた沖縄の海兵隊のグアム移転の案件がアメリカの議会を通りました。まず沖縄の4分の1以上の海兵隊が移転し、今後も段階的にいなくなってしまうわけですよね。そのうち、全部のアメリカ軍がいなくなる可能性が高い。なにしろアメリカには維持する予算がなく、なにより、兵器テクノロジーの進化と隣国の軍備増強に伴い、米軍人とその家族である米国市民を念のため避難させる意味合いが強いんです。

同じように2016年には韓国から米軍が全面撤退することになっています。実際は陸上兵陸部隊の撤退ですが、大きいのは、韓国は今でも基本的には北朝鮮と戦時下にあるんですが、韓国が北朝鮮に攻めるぞって決める、いわゆる有事指揮権を保有するのは、実は在韓米軍なんです。韓国政府にはその権限はない。その有事指揮権を韓国に戻すわけで、この変化は大きいでしょうね。一応延長しましたが、どこかで戻すのは確実です。そうなると、有事の際に米国は議会を通す必要が生まれますので、時間がかかります。ですので、その際に即座に助けに動くのは、集団的自衛権を持った日本しかいません。そのための日本の集団的自衛権でもあるし、日本の準備が整っていないから、米国が韓国に有事指揮権を戻すのを延長したとも思えます。北朝鮮が日本に1000発のミサイルを撃つ可能性もある。だからアメリカの代わりにまず日本が動くため、集団的自衛権は推し進めなくてはならず、さらにそのために米国から大量の兵器を買わなければならない。そして、戦争になれば戦時増税となるはずです。それがこれから10年から20年くらいのシナリオじゃないでしょうかね。その準備のための憲法改正があるとしたら2017年頃だと思いますね。まずは、環境を整えないといけませんから。

―どうして憲法改正が2017年にあるという予測が立てられるんでしょうか?

順番的に時系列的にそうなるはずです。2016年秋にアメリカの大統領選挙があり、ここが大きな世界的な分水嶺になるでしょう。日本では統一地方選が春にあって、そこで大きく動かずこのまま安倍政権が継続していくことを考えると、多分2017年参院選のあとには憲法改正があるでしょう。

自民党は創設以来の悲願が憲法改正とか言っていますが、そんなことは本当はないと思いますよ。米国共和党に極めて近い、清和会系の一部の人たちの思いです。安倍首相の祖父であった岸信介元総理大臣は、米国の情報公開によって、近年CIAエージェントだったことが発覚しました。一方、アメリカとどう距離をおくか、というのは、自民党創設以来の本当の悲願だと思いますね。いわば「真の独立」で、「真の戦後レジームの脱却」です。これは悲願だと思う。

一部の人にとっては、それは核武装の意味も含みますので、これによって団結する可能性も否めません。「小さな核の傘」を自分でさしなさい、ってことです。本来なら、第七艦隊の原潜があるから必要ないのでしょうが、それもこっそりセットバックするということなんでしょう。もともと原潜はどこにいるかわからない存在だし。よって、日本は電力はさておき原発は止められません。核技術を研究しなければなりませんからね。だからネオコン命令書と言われる「アーミテージ・レポート」でも、トップオーダーは原発再稼働になっています。本来なら、米国ネオコンが原発再稼働について意見するのは、どう考えてもおかしいはずです。

僕は、憲法改正してアメリカの代わりに戦うのが、自民党の悲願だとは思えません。戦争は可能性のひとつでしかありませんし、アメリカの出方次第ですのでわかりませんが、次の大統領が共和党ネオコン勢力になったらこの路線は真実味を増すでしょう。今は、フロリダ知事のブッシュ弟が出てくると言われていますけどね。

―民主党はヒラリー・クリントンですかね。

それはわかりませんが、あの人は外交ベタなんですよ。アメリカが持っていた利権を国務長官時代に6つくらい失っている。ですので、史上最悪の国務長官って呼ばれていますね。民主党的には、内実ヒラリーを推したくないんじゃないでしょうか。ネオコンや軍産複合体は押したいでしょうけど。いま、昨年リリースして好評だった「白本」「黒本」の続編を書いていて(すでに「白本-弐」はリリース)、僕なりの推察を詳細に書いています。これも大手出版社からはとても出せない内容になるでしょう。

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西部邁

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  1. 2016-2-24

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