日本が取るべきグローバル化はラグビーか剣道か

9月19日(現地時間)、イングランドで開催されているラグビーワールドカップにて、日本代表が世界ランク3位の南アフリカを破るという快挙がありました。

JSPORTのハイライト動画はこちらです。

これまで、ワールドカップで1勝しかしていない、日本代表がワールドカップ2度優勝したことのある、南アフリカを破った時点ですごいことなのですが、ただ、ここから色々と考えるべきことがありそうです。

ラグビー日本代表の特殊事情

参議院議員を務めたこともある田村こうたろう氏はラグビー日本代表の勝利に寄せて、以下のような投稿をfacebook上に上げています。

ラグビーから学べーオールジャパンじゃないから強くなった日本代表
日本が南アを破った。あり得ないくらい凄いことだが、「日本は凄い」メディアの勘違いが怖い。今回勝ったのはチーム編成も戦略もキーポジションも外国製の日本代表なのだ。
(中略)
ラグビーの一番の違いは外国人をナショナルチームに入れやすさ。国籍がなくても外国人を代表チームに入れやすさはほかのスポーツの追随を許さない。
・出生地が日本
・両親、祖父母のうち一人が日本出身
・日本で3年以上、継続して居住している
 このいずれかの条件をクリアしていれば日本代表になれる。
(中略)
今回も日本人のフィットネスや技術では不足するポジションに10名ほど外国籍を持つ選手が代表選手に選出されている。

私たちがイメージする「日本代表」と言えば、日本で青春期を過ごし、生まれも育ちも日本人の中から、選抜されたものでしょう。

しかし、上にURLを貼った動画で一目瞭然ですが、見た目からして外国人といった選手が多く含まれています。

この事実を知ると「日本代表じゃない」という声が上がりそうですが、それは私たちのイメージの中での「日本代表」に適合しないだけであり、ラグビーというスポーツが取り決めたルールの中では「日本代表」なわけであります。

移民受け入れとの根本的な違い

こういうと、近年の労働力不足に対する補填としての、安易な移民政策を賛同する意見とひも付けられそうですが、そこは違います。

数の埋め合わせとしての外国人受け入れではなく、体格や技術的な問題から外国人材を受け入れるわけです。逆に言えば、日本生え抜きでも五郎丸選手よのように十分な人材がいれば、無理に外国人を取り入れる必要もないわけです。

ラグビー代表の考え方はどちらかといえば、明治の初期にクラーク博士やナウマン象の発見で有名なナウマン氏など、高度な知識や技術を持った外国人材の受け入れに近いのです。

そこは根本的に違っていることを認識しておきましょう。

→ 次ページ「自分たちの土俵で戦う方法」を読む

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西部邁

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