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東日本大震災発生時、防衛大臣が首相官邸から防衛省までの距離にして3km足らず、徒歩でも30分もあれば到着できる移動に、5時間も要していたことが発覚しました。渋滞に巻き込まれていたとはいえ、災害派遣に駆けつけるべき自衛隊への指揮が滞っていたことになります。軍事アナリストの小川和久さんがメルマガ『NEWSを疑え!』の中で、防衛省の対応について厳しく批判しています。
5時間も車に閉じ込められた防衛大臣!
陸上自衛隊が毎年行っている富士の総合火力演習に行ってきました。
終了後の陸上幕僚長主催の昼食会で、中谷元防衛大臣以下、河野克俊統合幕僚長、岩田清文陸上幕僚長、武居智久海上幕僚長、齊藤治和航空幕僚長、そして、それら要職のOBの皆さんとも短い会話を交わす機会がありました。
中谷大臣は防衛庁長官時代を含めて3回目の総合火力演習ということもあってか、自信に満ちていたのは当然ですが、全体のまとまりがすごくよくなっているという印象を強く持ちました。
これなら、日本が戦争や大災害など不測の事態に見舞われたとしても、自衛隊はそれなりの能力を遺憾なく発揮してくれるだろうと確信しつつ、その一方、ひとつの不安が頭をよぎりました。
2011年3月11日の東日本大震災のときの防衛大臣をめぐる防衛省の動きです。
あのとき、北澤俊美防衛大臣は首相官邸から防衛省に戻るのに3時間を要し、その間、渋滞に巻き込まれた大臣車の中にとどまっていたというのは、当時も一部のマスコミで報じられたことでした。
しかし、それだけではなかったということを、それも官僚機構のトップである事務方の官房副長官から聞かされたことを思い出したからです。
2012年5月末、首相官邸を訪れた私に対して、竹歳誠官房副長官は北澤防衛大臣が車に閉じ込められたのは3時間ではなく、5時間だったことを明かしたのです。竹歳さんは大震災当時、国土交通省の事務次官で、先頭に立って災害対処に奮闘したことで高い評価を受けた人です。
3時間でさえ一大事なのに、5時間とは…。
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