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「007」でもお馴染みの英国諜報機関・MI6がスパイを公募して世界を驚かせたのは記憶に新しいですよね。ではCIAなどで名高い米国のスパイ採用事情はどのようなものなのでしょうか。メルマガ『異種会議:戦争からバグパイプ~ギャルまで』の著者で元戦場ジャーナリストの加藤健二郎さんが驚きの実態をリークしています。
諜報局員スカウトの方法
英国諜報機関MI6が、数年前に諜報局員を一般公募したことにより、MI6の格付けがドドーンと下がった。諜報機関は格付けが下がると、優秀な情報提供者に去られてしまうので命取りだ。
なぜ、公募はいけないのか? リスクの高い情報戦を演じている情報提供者は、公募の人間なんかと一緒に命懸けの仕事なんかしたくないからだ。情報提供者と諜報局員は、ある種の信頼関係で結びついていなければ確度の高い情報のやり取りは行われず、無難な情報しか取引されなくなる。「ある種の信頼関係」とは「お互いにウィークポイントを握り合う」ことでもあったりする。一般公募試験で採用された局員はそんな弱みを持ってないピカピカの1年生って感じを持たれてる。
カトケンがなぜ、諜報局員の採用についてその片鱗を知ったのかというと、1988年の中米ホンジュラスで米国ボランティア団体ピースコープと付き合いがあったからである。ピースコープは、米国版の青年海外協力隊ともいわれている政府系の団体で、発展途上国への支援活動をしている、とされる。しかし、その実体は、支援というよりも現地調査だ。だから、日本の青年海外協力隊のような活動実績の実体が少なく、ピースコープは人数が多いわりに何してるのかつかみどころがない。
彼らは現地調査した報告書を提出するのだが、その報告書には現地の実体報告ではなく、上層部が求めてきた内容を裏付けることのほうが求められる。つまり、ヘ理屈の繋ぎ合わせとデータの捏造である。この仕事に触れてイヤになってしまい、ピースコープを途中で辞める者が過半数といわれている。
この、納得のいかない作業をマジメにこなしてゆけば上から高い評価を受ける。そして、現地の求めていることと全然違うことを提案する報告書を書ける人間になる。この時点で、その人間は、人格的には、政府の犬としての諜報局員性格診断に合格の可能性が高くなる。
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