国債格付けの低下は何を示唆するのか
ムーディーズ、日本国債A1に格下げ
米格付け会社ムーディーズは昨年12/1日、日本国債の格付けを最上位から4番目の「Aa3」から「A1」に1段階引き下げたことを発表した。安倍政権の消費再増税の先送りなどを受けて「日本の財政赤字は依然として高水準で財政再建は時間の経過とともに難しくなる」と指摘。2020年度の財政健全化目標の達成は不確実性が高まっているとした。(2014/12/02 日経新聞ほか)
この「A1」ランクは中国や韓国の国債ランクよりもランクが低い。ムーディーズ社の格下げは3年前にそれまでのAa2→Aa3に落ちてさらに今回→A1に下げたことになる。
2月12日に行われた経済財政諮問会議で、日銀の黒田総裁は、
格付け会社が日本の国債の格付けを引き下げたことによって、国債を保有する日本の銀行の経営に対する影響に懸念を示したうえで、状況は、極めてリスキーと指摘した。
これを受け、安倍首相は、格付け会社に働きかけるのが重要との考えを示したが、黒田総裁は、格付け会社のトップと話した際に、格付けを変えることはできなかったとしたうえで、安倍首相に対し、財政健全化に本腰を入れるよう強く訴えた。(FNN 2015/2/18ほか)
日銀総裁が諮問会議の場で、首相に直談判するのは極めて異例で、政府の財政健全化に向けた姿勢に、あらためて強い危機感を表した形となった。
ところが、経済財政諮問会議議事録から黒田発言が削除されていた。
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