スーパーグローバル大学(笑)
- 2014/2/19
- 教育
- グローバル化, ヨハン・ホイジンガ, 大学
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スーパーグローバル?
2014年2月15日(土) にグランフロント大阪で、柴山桂太さんと施光恒さんによるトークイベントが開催されました。ダニ・ロドリック『グローバリゼーション・パラドクス 世界経済の未来を決める三つの道』と『まともな日本再生会議』にそった議論が展開されました。
お二人の話はとても面白くためになりました。その中で「スーパーグローバル大学」という単語が出てきました。お二人が現在の大学教育の愚かさを揶揄するために例として挙げられたものですが、個人的に気になったので少し調べてみました。
文部科学省(笑)
「スーパーグローバル大学事業」や「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」は、文部科学省が推進しているようです。驚きですね。
ため息しかでないような気もしますが、スーパーグローバル大学事業について少し見ていきましょう。
【スーパーグローバル大学事業】
≪背景・課題≫
社会の多様な場面でグローバル化が急速に進む中、世界各国がそれぞれ自国の成長を牽引する人材育成を担う高等教育の充実を図っており、我が国においても、大学の世界におけるプレゼンス向上やグローバルリーダー育成のための体制強化が急務。
≪対応≫
世界に冠たる教育研究レベルを誇るトップレベル大学をはじめ、高等教育の国際化を牽引し有為な人材を育成するグローバルトップ大学群を形成する国公私立大学を、現行制度の枠にとらわれずに、制度改革と組み合わせ制度と予算を総動員して支援。
≪内容≫
大学教育の国際標準化、研究力向上に繋がる教育力の最大化を図り、ランキングトップ100を目指す力のある大学(トップ型)や、教育環境の国際化推進など、これまでの実績を基に更に先導的試行に挑戦し、我が国社会のグローバル化を牽引する力のある大学(グローバル化牽引型)を支援。
≪政策目標≫
人材・教育システムのグローバル化による世界トップレベル大学群を形成し、グローバル化に対応する人材を育成する。
このスーパーグローバル事業を、文部科学省は大まじめに推進しようとしているようです。正気でしょうか?
スーパーグローバルって、ナンデヤネン!!∑( ゚Д゚ノ)ノ
あんまりなので、文部科学省の壮大なボケではないかと思いたくなるほどです。せっかくなので、これが壮大なボケだと仮定してツッコミを入れていこうと思います。
(1)国際化推進のためにグローバル(笑)
いやぁ、「スーパーグローバル大学事業」について、文部科学省がまとめたものを読ませていただいたのですが、さすがです。まず、「国際化(internationalization)」と「グローバル化(globalization)」の違いをまったく理解せずにごちゃ混ぜに使っています。
さすがに笑いの基本が分かっていますね。笑いは、ずらしによって生まれます。文部科学省という言葉の意味を誰よりもしっかりと踏まえて置かなければならないところが、言葉をいい加減に扱う。そこに、笑いが生まれるわけです。教育環境の国際化推進のためにスーパーグローバルって、ウケ狙いすぎですよね。
当たり前の話ですが、国際化にとって、過度なグローバル化はマイナスに働くこともあるわけです。国際化とグローバル化は両立しがたいのですが、その微妙な問題がまったく考慮されていません。やっぱり、ウケ狙いすぎ(笑)。
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2コメント
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2015年 2月 14日トラックバック:八重桜の会公式 移民・多文化共生政策に反対する日本国民の会
面白く読みました。
スーパー→超→超える
ということで、グローバルを克服する
お笑いで考えれば地球を飛び出す!?w
真面目に考えればグローバリズムを超克したなにか(ポストモダンのような)でしょうか。。