サラリーマンエコノミストにご用心?~御用コメンテーターが日本を壊す~
- 2014/12/25
- 社会
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証券アナリストは消費税増税推進財務省の御用コメンテーター
まあ、100歩譲って、エコノミスト達の凡庸な予想があまりアテにならないことは大目に見ましょう。しかし、問題は、このような凡庸な経済予測や分析しか出来ない彼らが、実際に政府の政策に大きな影響を及ぼしているという点です。
消費再増税判断の4回目点検会合、予定通り実施に8人賛成・2人反対
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J10CB20141117[東京 17日 ロイター] – 政府は17日、第4回の消費税再増税を判断するための有識者点検会合を開き、有識者10人から「経済・金融」をテーマに意見を聞いた。有識者10人のうち、8人が予定通り来年10月から消費税率を10%に引き上げることに賛成し、2人が引き上げに反対を表明した。(中略)
賛成した有識者の多くは、消費税再増税の延期が必要なほど足元の景気が落ち込んでいるわけではないとの考えで、先送りで日本財政への信認が損なわれることに懸念を示した。
記事の内容を見てもらえれば分かりますが、今回の消費再増税判断の点検会合に参加した有識者のほとんどは金融機関、証券会社の代表たちです。もともと、民間金融機関に係る行政は、伝統的に財務省(元大蔵省)が担っており、金融制度の企画立案にかかる事務は金融庁に移されていますが、未だ財務省が強い影響力を持っています。つまり、この会合は、消費税増税推進の総本山ともいえる財務省の管轄下にある識者たちの集まりなのですね。さて、そんな彼らが、自社の看板を背負って政府の会合に乗り込んで、財務省の意向に真っ向から反対意見を述べることなど出来るでしょうか?所詮、サラリーマンでしかない彼らに、思い切って財務省の意向に真っ向から逆らって自分の考えを表明するなどということはとても期待できません。
当然ですが、税制に関する議論において、彼ら金融機関の専門家の知見は不可欠でしょう。しかし、間接的に財務省の強い影響を受けている銀行や証券会社のアナリストのみで構成された会合を消費税増税の是非の判断の重要な根拠とするのはおかしいですし、このような明らかに偏ったメンバーで構成された会合の意見を「うんうん、なるほど」とそのまま真に受ける政治家の知性も程度が知れる思いがします。
これは国民の手に主権と民主主義を取り戻す戦いである
今回の問題は、消費税増税という経済と税制に関する問題でしたが、このような問題は必ずしもこのような問題に限られません。例えば、産業競争力会議などでも同様に、選挙によって有権者に選ばれたわけでもない経団連のメンバーなどが大きな発言力を持ち実際の政府の政策方針に大きな影響を与えています。TPPや法人税減税議論などはその最たるものでしょう。
当然、政治家がしっかりとした見識や判断力を有し、民間議員や有識者の発言を鵜呑みにせず、彼らの提言を踏まえたうえでしっかりと総合的な見地から判断するのであれば、さほど問題はないかもしれません。また、政治家や官僚のみですべての政策を決定することは不可能であるので、一部でこのような会合や諮問委員会等を通して民間の知恵を借りることも時には必要でしょう。しかし、あくまでも政治家は国民から選出された代表として政治を行うのであって、一部の利権団体の息のかかった有識者の意見に振り回されるようであってはなりません。
コメント
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2015年 1月 13日トラックバック:八重桜の会公式 移民・多文化共生政策に反対する日本国民の会
2013年10月:倉山×水島・三橋
2014年8月:倉山×田中
2014年9月:倉山×野比怒羅江悶
2014年12月:倉山×古谷
さて、来年の倉山(世界に一人だけの牽制死家)は、誰と大喧嘩するのでしょうか。
正直、見物です(爆)。
>獅子舞様
あなた様のその書き込みと当記事とは関連性がないように思えます。
しかし、倉山と水島の喧嘩は、見物だったのは頷けますが。
これからもこの両者が戦いあって潰しあってくれることを望んでいますよ。