小池百合子はゴリゴリの女性差別のアンチフェミニスト?!~小池百合子新都知事の「子育て・教育論」がヤバイ件~

小池百合子氏圧勝で終わった東京都知事選挙

舛添要一前都知事の辞任により、先月31日に新都知事を決定する東京都知事選挙が行われました。当初は、小池百合子氏の自民党の支援を受けないままの出馬表明や、野党統一候補としての鳥越俊太郎氏の出馬、自民党公認の増田寛也氏の出馬に伴う保守派の分裂等々、様々な話題を振りまいた都知事選でしたが、終わってみれば小池百合子氏の圧勝。なんとTVでは開票0秒で当確の発表が行われました(開票しないで当確ならば、もう選挙する必要すらなかったのでは?と思いますが・・・)。

圧倒的な強さを見せた横綱相撲の小池新都知事

TVやインターネット記事の報道などを見ていると、今回の選挙は投票前からまさに小池氏の圧勝といった印象でした。あまりパッとしない印象の増田氏に、失言やスキャンダル報道連発でボロボロとメッキを剥がしていった鳥越氏に対し、輝かしい経歴を引っ提げて都知事選に出馬し、記者からの質問にもそつなく答え、実に堂々と街頭演説や取材の受け答えを行う姿を見ながら、多くの人が新しい初の女性都知事誕生に胸を躍らせたのではないでしょうか?

小池新都知事は支持者が生み出した幻想の怪物?!

それにしても、小池候補はなぜこんなにも多くの支持を得られたのでしょうか?驚きなのは、なんと小池氏が民進党支持者と共産党支持者のうちのおよそ3割の支持を集めていたという点です。

『【都知事選】小池百合子氏、民進党支持層の30%近くから支持を得る!自民党支持層は綺麗に分裂!無党派層も最多に!』
http://blog.livedoor.jp/kattann2525-liberal/archives/5596381.html
『【都知事選】共産党支持者3割が小池百合子支持に!宇都宮氏の辞退が原因?共産党幹部「驚いた」』
http://blog.livedoor.jp/kattann2525-liberal/archives/5330426.html

今回の選挙で小池氏は自民党からの支援を受けないまま立候補し、一方で増田氏は自民党からの支援を受けて出馬したために、自民党支持者は真っ二つに分裂しました。しかし、結果としては、野党支持者や無党派層を上手く取り込んだ小池氏が増田氏と100万票以上の差をつけ290万票の得票で圧勝。

なぜ、小池氏はこれほど多くの野党支持者や無党派層の支持を得られたのでしょう?私は、選挙前に見かけたあるツイートに注目しました。

小池百合子候補は高齢世代からは穏健なリベラルに見え、ネット世代からは石原的な強硬派に見え、女性からは高学歴キャリア女性の象徴に見え、都議会に反発 する人には小泉的改革者に見える。無知や無関心ではなく、メディアに細断された「情報のかけら」の集合が生む鵺(ぬえ)のような怪物だと思う。

つまり、小池氏というのは様々な視点から見える姿をバラバラに切り刻んで張り付けたキュービズム(ピカソが使ったあの気持ち悪い多視点画です)のような存在であって、それをマスコミなどの分断された情報によって、ある人には穏健リベラルのように見え、ネトウヨからは強硬派、女性からは高学歴キャリアウーマンに見えるのですね。

様々な人々に、それぞれ違った一面を見せる小池氏ですが、私には、完全に橋下徹元大阪市長のようなポピュリズムと右派的なマッチョイムズを合わせた存在であるように見えます。選挙期間中、石原慎太郎に「厚化粧のウソつき女」と揶揄された小池氏ですが、最後に、小池氏の政策面を見ていくことで、厚化粧と嘘つきの仮面を剥ぎ取った新都知事の正体について私なりに解説したいと思います。

小池百合子新都知事の政策と政治思想に関して

小池氏は、2003年、保守論壇誌「Voice」(PHP研究所)3月号所収の田久保忠衛、西岡力両氏との鼎談記事において、東京に核兵器を配備することに関して、「現実的議論ができるような国会にしないといけません」と名言しています。

『小池百合子が日本会議会長らと「東京に核ミサイル配備」をぶちあげていた! 小池は「東京のトランプ」に?!』
http://blog.livedoor.jp/kattann2525-liberal/archives/5330473.html

私には、東京に核兵器を配備することに何の意味があるのか理解できませんが、まあこの辺りに小池氏特有の見掛け倒しのマッチョイムズ思想が表れているようにも思えます。要は、核兵器を配備することで日本の軍事的な問題点の多くを一挙に解決できるような幻想を振りまく表層的で浅はかな思考と、「東京に核兵器を!!」などと言ってみることで、何か凄いことを言っているようなパフォーマンス先行のポピュリストとしての姿勢が象徴されているように思えるのです。私は、ほぼ100%断言できますが、仮に与党の国会議員が国会で、「日本も核兵器の配備を検討すべきだ!!」などと言った瞬間に、アメリカから抗議が来て撤回することになると思いますよ。かつての丸山議員の「オバマは黒人奴隷」発言を即座に撤回したのが良い例です。まあ、「やはり日本は所詮アメリカの奴隷国家なのか・・・」という認識を広く共有させるためには有効かもしれませんが、こんなことをしてもおおよそ「ああ、やはり日本は国会でまともに核武装について議論することすら許されないのか・・・」という苦い失望感だけが残るでしょう。

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西部邁

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  1. 2016-2-24

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