『聖魔書』[3-3] 神話録

解説

 今回で、『聖魔書』は最終回です。最後には、一なる神の神話が語られることになります。
 まずは、西田幾多郎の無の哲学に基づいた論理が展開され、その後に神の存在証明が要求されます。
 《神の存在証明》ではアンセルムスの議論が利用され、《神の存在未証明》ではカントによる存在論的論証への反論が利用されています。《神の存在非証明》では排中律や自己言及などが使用され、《神の存在不証明》ではさらに可能世界が加わっています。《神の存在無証明》では、無の場所と有の場所が交錯しています。
 そして、この神話において、真偽を巡る物語が紡がれ、最後に愛の問題が語られています。


※本連載の一覧はコチラをご覧ください。

1 2 3

4

西部邁

木下元文

木下元文

投稿者プロフィール

1981年生。会社員。
立命館大学 情報システム学専攻(修士課程)卒業。
日本思想とか哲学とか好きです。ジャンルを問わず論じていきます。
ウェブサイト「日本式論(http://nihonshiki.sakura.ne.jp/)」を運営中です。

【ASREAD連載シリーズ】
思想遊戯
近代を超克する
聖魔書
漫画思想
ナショナリズム論

Facebook(https://www.facebook.com/profile.php?id=100007624512363)
Twitter(https://twitter.com/moto_nihonshiki)

ご連絡は↓まで。
nihonshiki@nihonshiki.sakura.ne.jp

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 2015-9-7

    フラッシュバック 90s【Report.1】どうして、今、90年代か?

    はじめましての方も多いかもしれません。私、神田錦之介と申します。 このたび、ASREADに…

おすすめ記事

  1.  アメリカの覇権後退とともに、国際社会はいま多極化し、互いが互いを牽制し、あるいはにらみ合うやくざの…
  2. SPECIAL TRAILERS 佐藤健志氏の新刊『愛国のパラドックス 「右か左か」の時代は…
  3. 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」がアカデミー賞最多の6部門賞を受賞した。 心から祝福したい。…
  4. 第一章 桜の章  桜の花びらが、静かに舞っている。  桜の美しさは、彼女に、とて…
  5. ※この記事は月刊WiLL 2016年1月号に掲載されています。他の記事も読むにはコチラ 「鬼女…
WordPressテーマ「SWEETY (tcd029)」

WordPressテーマ「INNOVATE HACK (tcd025)」

LogoMarche

TCDテーマ一覧

イケてるシゴト!?

ページ上部へ戻る